ミャンマーの黄金郷 シュエダゴンパゴダとVista Rooftop Bar

大量の黄金と宝石で光り輝く美しき仏塔。ここを訪れなければミャンマーを訪れたと言うべからず!とまで言われるミャンマー随一の観光の目玉が、ヤンゴン市内の小高い丘に建つシュエダゴンパゴダである。

その歴史は古く、今から2600年以上も前の紀元前585年に、ミャンマー人商人がインドで出会った仏陀から譲り受けた聖髪8本を奉納したのが始まりとされる。え?髪の毛8本の為に建てられたパゴダなの?と思うと脱力感に苛まれて期待値が落ちてしてしまいがちだが、実際、ミャンマー仏教界で最も神聖かつ最大の聖地としてミャンマー人仏教徒が死ぬまでに一度は訪れたい場所ナンバーワン!というミャンマー人の中で大変な人気スポットらしい。イスラム教世界に於けるメッカ的存在といえば何となく凄そうに聞こえるでしょう。
ひだり みぎ
そりゃあ知名度だって抜群で、タクシーに乗ってシュエダゴンパゴダプリーズ!と言い放てば、一発であいあいさーとなって連れていって頂ける。

運賃はダウンタウンから3,000チャット(≒240円)。運転手は特に何も言っていなかったが、東西南北それぞれにある入り口のうち、今回はどうやら東門に降ろされたらしい。

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それにしても…シュエダゴンパゴダといえば黄金の仏塔のイメージだけど、入り口からして凄まじい黄金ぶりで圧倒される。以前に訪問したタチレクのシュエダゴンパゴダとは大違いだな。


入り口から階段を上っていくと、通りの両側にお供え用の花や説話本、仏像、奉納物や寄進用の金箔といった仏教グッズの販売店が隙間なく並ぶようになってかなりの活況を呈している。流石はミャンマー仏教の聖地、ビジネスの面でも抜かりない。


なんでもこのシュエダゴンパゴダ、年間で70億円超の収入があるらしい。境内でも寄進者の宗教や宗派を問わず寄進も広く歓迎されていて、境内に設置されたATMを使い、思い立ったその時に思い立っただけの金額を寄付できるのでご安心くださいw

階段の仏具店で必要な参拝グッズを買い揃え、いよいよ黄金に輝く仏塔群が立ち並ぶ丘の頂上へ。

でたーーー!目の前に広がる黄金の建物群の美しい造作にただただ圧倒される。絢爛豪華のこと比類なく、まさに黄金郷。こんな仏教施設がこの世にあるとはと、思わず感嘆の声をあげてしまうくらいの圧倒的な迫力である。ヤンゴンは漢字表記だと「仰光(Yang Guang)」と表現されるのだが、光を仰ぎし町とはよく言ったものである。昼は灼熱の太陽の光を受け、夜はライトを浴び光輝くパゴダを中心に築かれた黄金都市を表現するにはぴったりの名であろう。

この黄金郷の中でも一際強烈な存在感を示す黄金の仏塔は、その高さなんと約110メートル。この黄金のパゴダを中心に大小66のパゴダや仏像、小さな廟が境内に点在していて、まるで仏教のテーマパークのよう。
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うーん。それにしてもやけに眩しいと思ったら、中央の仏塔は8,688枚もの金の板により覆われているのだと。塗装ではないんですわ。更には敬虔な善男善女からの寄進により集められた5,451個超のダイヤモンドと1,383個のルビーやヒスイといった宝石もふんだんにちりばめられているという豪奢ぶりで、キラキラというかギラギラしてて目が痛い。


肉眼では確認できないが、なんとまあ先端には72カラットのダイアモンドもあしらわれている。72カラットのダイヤモンドの価値はよう分からんが、光物が好きなカラスでも飛んできて国宝をほじくりだしやしないかと心配になってくるわ。落雷で破損とか。まあそれは釈迦の見えない力で護られてるんだろうな。

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黄金の輝きを見せるのはパゴダだけではなく、無数に安置された仏像たちもまた煌びやかな光をまとっている。シュエダゴン・パゴダはその寺院全てが黄金色といって過言でない勢いだ。夜なのにサングラスが必要な勢いだ。


たまーにこういった非ゴールドなコメディ要員がお笑い要素を与えてくれるのもまた憎い。


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主塔の足元に三々五々やって来ては頭を垂れたり膝で立ち手を合わるなど思い思いに祈りを捧げる敬虔な仏教徒たち。壮大な黄金の空間と、GDPなどの数値化された国力とは別次元の人々の感性、長きにわたる軍政下での自由なき圧制でも育まれてきた尊い宗教心が相まって醸成されるこの場の異国情緒。ただただ圧巻。本当にただただ圧巻の一言。

広大な境内には他にも、「偉大なる鐘」「守護精霊の像」「ルビーの目の仏像」「ビルマ独立へと導いた1920年の学生運動の記念碑」などなど見どころに溢れているので、じっくり廻ろうと思えば2-3時間は軽くかかってくる。
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こちらはインドのブッダガヤにある寺院を模して作られたマハーボディ寺院。塔の4面に仏教説話のハイライトがモン様式で描かれている。

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重量23トンのマハーガンタの釣り鐘。17世紀の第一次英緬戦争中に大砲の原料として使おうと持ち出しを図った英国軍が誤って川に沈めてしまったとされる鐘。

他にもまだまだ見て周りたかったのだが、残念ながらここでタイムアップ。拝観時間終了とのことなので、致し方なくもと来た階段を引き返すことに。

ルーフトップバー

ただ、この日はヤンゴン最後の夜、これでホテルへと帰るのも勿体ない。裸足での参拝で汚れた足の裏を洗い流したい気持ちをグッとおさえ、パゴダ近くのVistaというルーフトップバーへと向かうことに。

シュエダゴンパゴダの東口の入り口から北に600メートル程一直線に歩くと見えてくる雑居ビルに入っている。たかだか4階建て程度のビルだけど、周りに高層ビルが無いのでこれでも十分シュエダゴンパゴダが見渡せるようだ。

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オープンエアのバー。店内はくっそ暗いし煩いしで誰と何を喋ってるのか分からなくなるようなムードだけど、ドリンクの値段が手頃なのが良い。タイガーの生が税サ込みでも一杯200円とか。


ギラギラとライトアップされたシュエダゴンパゴを眺めながら飲むカクテルは格別。

いや、ほんとベタだけどシュエダゴンパゴダは絶対に見た方が良い。ヤンゴンの二大パゴダであるスーレーパゴダは正直しょぼかったけど、シュエダゴンだけはガチ。

【シュエダゴンパゴダ】

住所:1 Shwedagon Pagoda Rd., Dagon Township, Yangon
公式サイト:http://www.shwedagonpagoda.com/



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