夜のニューバガンとマヌーハ寺院

バガンでの初日もいよいと陽が暮れ始めた。

時刻は18:30と、21:00のEバイク返却時間まで残り2時間半。バイクの充電にも自分の体力ゲージにも余裕があったので、寒さを堪えて宿泊先のニャウンウーから10km超離れたニューバガンまで食事をしにいくことに。
ひだり みぎ
暮れ~なずむ街の、光と影の中~…まるで700年前のバガン朝時代にタイムスリップした感じの寂しさの中、脳内BGMがノリノリで冒険心を掻き立てるインディジョーンズから、贈る言葉や蛍の光といった哀愁や郷愁を誘う寂し気なトーンの楽曲へと切り替わる。

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陽が落ちると、バガンの町の街頭は真っ暗闇に包まれる。ニャウンウー・オールドバガン・ニューバガンを結ぶ道路は舗装されているとはいえ、これだとヘッドライト無しの自転車だときついでしょう。交通量も減り、静かすぎて怖いぐらいだし。

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ただ、この暗闇と静寂が街頭沿いでライトアップされ夜闇に浮かび上がる仏塔や寺院をより幻想的に見せてくれる。

マヌーハ寺院(Manuha Temple)

オールドバガンを過ぎニューバガンへと向かう道中にあるミンガバーという小さな小さな村落で、地元の参拝客で賑わう宗教施設を発見。マヌーハ寺院という有名な場所とのことで、自分もバイクを停めてお祈りをすることに。今晩美味しいディナーにありつけますように!
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参拝グッズも多数売られていて賑やかなマヌーハ寺院は、1067年にモン族タトゥン国の王マヌーハにより建立された。そう、他の寺院と違いバガン王朝の王や民によって遺された遺跡ではないのす。バガン王朝を創始したアノーヤター王に敗れて捕虜となったマヌーハ王は当地に幽閉されたのだが、幽閉時に特別な恩赦を受け私財を売り払い金を工面することでこの寺院を立てたそうだ。

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マヌーハ王の像にも、囚われし王の鬱屈した精神状態が反映さているというか…窮屈そうな仏像が狭苦しい空間に押し込められていて、なんだか下から顔を見投げると苦しい心の内を語りたそうな表情というか…。


無理やり反省させられているような構図で、そっぽを向いたマヌーハ王と王妃の像にも心情が表れている。

【マヌーハ寺院】

住所: 2 Myin Ka Bar, bagan

ニューバガン

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マヌーハ寺院から南に5km弱程バイクを走らせた後にバガンでは珍しい信号付きのT字路で左折をすると、いよいよネオンがチラホラと見られ町らしくなってきた。



ビルマ独立の父であるアウンサン将軍の像があったり国民民主連盟の活動拠点があったりと、観光の拠点というよりはミャンマーの一村落といった雰囲気。それもそのはず、ニューバガンはもともと遺跡区域のオールドバガンに居住していた人たちが強制的に移住させられたことで形成された町らしい。

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もちろん、旅行者向けに英語のメニューも用意されているような小さなレストランや安宿も集まっていて、軒先で晩餐を楽しむ旅人で賑わっている。


ニューバガンは新市街地だけあってニャウンウーと比べると区画整理されていて、コンパクトなサイズ感の町中に飲食店やホテルが集まっているという印象を受ける。ただ、美味しそうなレストランやバーはニャウンウーの方が多かったかな。正直、わざわざニャウンウーから夕食だけの為に来る必要は無かったかと。


Ostello Belloというゲストハウス兼レストランが良さげだったけど、あいにく欧米系の旅行者様で満席。

Silver Star Restaurant


仕方なく、Ostello Belloと同じ通りにあったSilver Star Restrantで夕食を摂ることに。

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ヤシの葉が涼しげなオープンテラスと煉瓦模様とグラフィックアートがお洒落な店内。客の入りはイマイチだけど、雰囲気は良い。

メニューは中華系や東南アジアの炒め物系から各種カレー、ミャンマー風ヌードルスープまで幅広い。観光客向けのレストランだとは思うが、一品1,500-3,500チャット(120-280円)程度の小料理が多くて日本人感覚ではリーズナブル。

カリフラワーの炒め物と海鮮ヌードルスープにアボカドシェーキ×2をオーダー。油ぎっとぎとのミャンマー料理と違ってサッパリ薄味系だったので食べ易かった。腹いっぱい食べれて8,000チャット(≒640円)で済むんだから満足である。


胃袋を満たし、暗闇と静寂に包まれた一本道でバイクを走らせ帰路に就く。

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