カタール航空A380ファーストクラス搭乗記 バンコク⇒ドーハ

さぁ、いよいよ中東の地まで飛び立つ時がやってきた。 19:30バンコクスワンナプーム国際空港発で22:55ハマド国際空港着と、ドーハまで7時間25分の空の旅となる。

暑くて汗疹にならないのかと見ているこっちが心配になりそうな黒装束を全身に纏った方々や白人旅行者と共に向かうはカタール航空A380が待つ出発ゲート。驚くべきことにバンコク⇒ドーハはカタール航空がこの日だけで6本も直行便を飛ばしていて、機材もA380・A340・B787・B777ERと選び放題。

カップル仕様の2人用ダブルベッドやグループ仕様の4人用プライバシー空間まで作れちゃうB777のQsuiteという新型ビジネスクラスも試してみたかったけど、どこまでいっても向こうはビジネスクラス。子沢山なアラブ富豪ファミリーに騒がれたりしたら堪ったもんじゃないんで、今回は無難にFクラスのあるA380を選択した。

ひだり みぎ
画像はカタール航空公式サイトから拝借。こんなん閉ざされた空間でカップルがいちゃついたりグループが宴をあげたりやりたい放題じゃないっすか。個人利用者のプライベート空間が確保される一方で同行者との共有空間の確保が難しかったスタッガードタイプやヘリンボーンタイプといったビジネスクラスシートに対する次世代型シートとしてグループでの利用客には需要があるんだろうが…

話を今回利用するA380に戻すと、こちらはエコノミークラスだけで461席もある二階建ての大型機材。1階の座席は全てエコノミークラスに割り当てられており、ファーストクラス8席とビジネスクラス42席は2階部分に集約されている。
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ボーディングブリッジも1階行きと2階行きに分岐していて、ワイは機体の2階部分へと続く軽いスロープを上ってご搭乗。


機内に乗り込むなり、ミスターポンズでしょう?と担当CAのユリアさんに声をかけられる。唯一の東洋人だから一目見てワイがミスターポンズだと分かったらしい。更に予習ばっちりなことに、今回がワイのカタール航空デビューとなることや、年明けにドーハからパリまで飛ぶことなんかも把握されていた。また、話の流れから年越しはドーハでお迎えになられるのですかーなんて聞かれて年越しイベントについても教えてくれたんだけど、ごめんこっちは年越しはオマーンなんすわ。おまーん。ニューイヤーインオマーン。

ドーハで年越しせず申し訳ない気持ちにさせられながら、中東美人のユリアさんにエスコートされ我がシートの1Aへ。
ひだり みぎ
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ゴージャスを極めたエミレーツのファーストクラスとは対極的なシンプルで洗練されたシート。縦83インチ(210.82cm)× 横23インチ(58.42cm)と先に乗ったキャセイのB777-300ER程ではないにしろ十分な広さだし、エンタメスクリーンも26インチと液晶テレビ並みの大きさだ。


年々プライベート化が進むファーストクラスのシートであるが、同じく中東御三家のエミレーツやエティハドのA380ファーストクラスとは異なりカタールは個室タイプでない開放的なデザインのシートとなっている。

オーバーヘッドコンパートメントは設けられておらず、収納スペースが無いなぁと思ったら1列目席の前に設けられた共用クローゼット的なスペースにぶっ込こむ仕様らしい。そして共用クローゼットのお隣には共用ミニバーも。エミレーツとの比較ばかりで悪いんだけど、「うはあ!」と度肝を抜かれた座席横のパーソナルミニバーもカタール航空には無いので、その代わりの共用ミニバーなのでしょう。
ひだり みぎ
ドリンクとかスナックとかチョコチョコっとした小物を好きな時に好きなだけどうぞ、と。席を立つのすら億劫という無精者はボタン一つでCAさんが好きな物を持ってきてくれたりもするので実質的にはパーソナルミニバーと変わらない。消化されただけストックアップされていくし。

荷物の収納も終わり座席周りを観察していると、シャンパンを開栓する景気の良い音が聞こえてきて、キラースマイルのユリアさんがシャンパンを持ってやってきた。

KRUGキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!。ということで先ずは一杯。香港とバンコクで胃袋をセーブしてきた分、ここで食欲酒欲を発散させる。

さて離陸後は何を頂いたるかとドリンクメニューをペラペラっとめくってみると、Krug以外にも名酒が揃っていて目移りしてしまう。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
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Krug Grand Cuvee Brut
Taittinger Prestige Rose
Vincent Girardin Chassagne-Montrachet 1er Cru Morgeot 2010
Saint Clair Family Estate 2015
Gustave Lorentz Reserve 2015
Chateau Ducru-Beaucaillou, Saint-Julien, Grand Cru Classe, 2009
Fox Creek, Short Row, 2014
Errazuriz, Don Maximiano, Founder’s Reserve, 2009
Domaine Zind-Humbrecht, Vieilles Vignes, 2010
Gran Cruz, Porto, 1992
聞いたことないけど名前からして高そうなワインが並んでいるし、ワイン音痴な自分のような乗客の為に解説が掲載されているのもポイント高い。


ワインリストを眺めていると、中東キャリア定番の黄金ポットに入ったアラビックコーヒーと袋入りデイツがやってきた。出発前から中東気分が盛り上がってきたぞ。


ひだり みぎ
中東気分といえば、ラゲッジメーカーBRICSのアメニティポーチも砂漠色でどことなく中東風…。ネイビーを希望したんだけど残念ながらこれしか無いと。確かに砂漠が好きで渡航先のオマーンでもルブアルハリ砂漠で砂遊びしてきたいとは言ったけど、この色のポーチや靴下は趣味じゃない。

あとは代わる代わるCAの方がご挨拶に来てくれたりして楽しんでいるうちに出発時刻となり、定刻通りの19:30にバンコクを出発した。キャセイのCAチームに更にダイバーシティを加えた感じで本当に面白いわ、カタール航空。ハマりそう。

巨体をいかした安定した飛び出しで揺れを感じることなく離陸し、シートベルトサインが消えると同時に始まる機内食タイム。香港・バンコクと胃袋をセーブ気味にきたので、ここで一気に食欲を爆発させますよ。

Soup:
Creamy Tomato Soup with Basil

Appetiser:
Oscientra Caviar
Signature Arabic Mezze
Roast Beef Tenderloin with Caramelised Onion
Panko Crushed Snow Fish with Egg Noodle Salad

Main:
Grilled Stuffed Chicken Breast with Wild Mushroom
Stir-fried Mie Goreng Noodles with Prawn
Lamb Bamia with Kabsa Rice
Vegetable Fried Rice with Tofu and Cashew Nut Sauce

Cheese Plate:
Emmental, Cambozola, Red Cheddar, Camembert

Bread:
A Selection of Artisan Breads

Dessert:
Apple Tarte Tatin with Vanilla Cinnamon Sauce, Raspberry Coulis
Chocolate and Ginger Tart with Cinnamon Creme Anglaise
Gourmet Ice Cream
Seasonal Fresh Fruits

Light option:
Selection of Hot Arabiv Mezze
Pomelo Pimento Salad with Smoked Salmon
Grilled Chicken Sandwich in Ciabatta Bread with Pesto Mayonnaise
Selection of sweet and savoury assortments
A selection of artisan breads



いきなりきたー、キャビア。

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キャビア専用の白蝶貝製風スプーンや幾何学模様付きテーブルクロスなんかにもアラブな高級感が感じられる。

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キャビアを食べ終えると、アペタイザーの白身魚フライとメインのチキン胸肉のポメリーマスタードソース和えが順にやってきた。メインはガッツリした胸肉にかぶりつけると期待していたのだが、中がごっそりと刳り抜かれて中東風テイストのキノコリゾットが詰め込まれていたので個人的にはガッカリ。でも確かに今メニュー見返してみたらGrilled STUFFED Chickenて書いてあったわ。チキンを丸かじりしたい欲求からStuffedの部分を飛ばしてみてしまったのかもしれんw

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サクッとメインを食べ終えチーズとデザートコースへ。


“グルメアイスクリーム”だけでは食べ足りず、コーヒーと合わせてチョコタルトも追加注文。本当はメインの中東シチューを頼みたかったんだけど、ふと我に返ってドーハに着いてからもアルサファラウンジ飯が控えてることを思い出してはたと思い留まった。

映画を見ながらゆっくりと食べていたこともあり、「食ったわ~」と思って時計に目をやったら既に香港時間00:00過ぎ。他の乗客の皆様も食事を終えたようで、ちょうどワイが食べ終わって直ぐくらいに消灯となった。バーラウンジも試したかったけど、ビジネスクラス後方にあって遠いし、また年明けのドーハ⇒パリ便で利用機会があるので今回は大人しく顔を洗ってから眠りにつくことにする。

こちらはドーハ⇒パリ便でお世話になったバーラウンジ。用意されているお酒は基本的にビジネスクラス用なので、単純にお酒が飲みたいだけであればCAの方に頼んで席まで持ってきてもらった方が良い。バーテンダーや他の乗客との交流を楽しみたいのであればアリだけど。

ひだり みぎ

消灯後のちょっとエロい感じのトイレ周り。

ひだり みぎ
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トイレの内部もエミレーツからシャワーを取り除いたようなイメージで非常に広々としていて、立派な薔薇の花なんかも花瓶に挿されてる。ここでも寝れるわ、ワイ。いや、なんだったら暫く住めさえするわ、ここに。

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引き出しには歯磨きセット・マウスウォッシュ・シェーバー・綿棒・櫛といったホテルの部屋かのようなアメニティが一通り揃っていて、手洗いグッズもRITUALのボディミスト・ハンドローション・フェイスローションが用意されている。


トイレ行く前に声かけられたCAさんに「もう寝るわー」と告げていたからでしょう、寝支度を済ませて座席へと戻ると簡単なベッドメイキングが済んだ状態になっていた。

ということで暫しのあいだ眠りに就き…気付けば機体はドーハへ向けて降下を開始、窓の外には突如として街が見えてきた。香港を発って既に13時間超、時刻は既に香港時間04:00になろうとしているが、初の中東旅行に胸ワクワクで眠気は一気に消え去った。今から7時間後にはルブアルハリ砂漠の中に失われた砂漠のアトランティスことウバールの地に自分がいるであろうことがとても信じられん。

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