カシュガル地区博物館に行ってみた

せっかく文化的・歴史的に興味深い場所に来ているので、博物館の訪問はマストでしょう。ということで次はカシュガル地区博物館へと向かう。


カシュガルの市街地中心から東に1キロほど行った塔吾古孜路にある。立派な建物で、警備も厳重。外観の写真を撮ろうとしていたところを捕獲され、入り口にいた警備員に軽い尋問を受ける。その後、暫くのパスポートと荷物チェックの後に容疑が晴れ、無事に入館を果たす。


警備グッズ満載の物々しいエントランスw


恐る恐る建物の中に入ってみると、いきなりのジャブとして入って正面の一番目立つ箇所にニコニコ笑顔をした習近平主席の写真の数々を掲示してやがる。どれもこれもウイグル族の小学校や地元農家や小学校への慰労訪問の様子などなどがわざとらしく収められた画像ばかり。凄い分かりやすいな~。


「堅持各民族共同団結奮闘 共同繁栄発展」みたいな中共イデオロギーを謳ったデカデカとした看板も町中至る所に掲げられているしな。民族平等・民族団結・民族区域自治・各民族との共同繁栄は偉大なる中国共産党が掲げる民族政策の基本内容ですからね。

そんな共産党色に染まったカシュガル地区博物館、1階では主にウィグル族の風俗習慣が紹介されており、2階には新疆各地からの出土品が展示されている。

漢族経営の建築業者が建設工事を請け負ったのだろう、造り自体は中国地方都市の地域博物館とほぼ同じ。

ひだり みぎ
なんかウイグル族の文化を表した展示物もあるけれど、ケバブを焼いたり、ナンを頭上運搬したり…。漢族が考えるウイグル族の生活だろ、これ。


街頭髭剃り?

馬鹿馬鹿しい内容の一階展示コーナーは早々にすっ飛ばし、文物の並ぶ二階へと進む。

二階の入り口には目の痛くなるギラギラしたネオンでシルクロードが示されているが、これらは別に博物館に来なくとも知り得る内容で、目新しい情報は殆ど無い。

ひだり みぎ
出土品の数々とされる展示品の質も限りなくしょぼい。出図や説明も殆ど書かれてないし、見るからに最近作ったばかりのレプリカばかり。

ひだり みぎ
突厥語に関する学術書にユースフ・ハーッス・ハージブによるクタドグ・ビリク(幸福になる為の知恵)。これ、表紙だけそれらしく作ってあるけど、中身は全部白紙なんじゃないだろうかと予想する。

ひだり みぎ

ひだり みぎ
内容が無いよー。なんて中身の無い博物館なんだろう。

漢族が知るウイグル族についての展示物が並ぶだけで、入場無料とはいえ内容が薄すぎる。敢えて訪問する必要はありません。

【カシュガル地区博物館】

住所:19 Tawu Guzi Rd, Kashi Shi, Kashi Diqu, Xinjiang Weiwuerzizhiqu
電話:2654727
入場料:無料
開場時間:10:00-14:00・16:00-20:00(5-9月)、10:30-14:00・16:00-19:00(10-4月)



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