2017年7月1日追記:当該ホテルは惜しまれつつ閉業。
セントレジスに続いてやってきたのはデザインホテルズのニューマジェスティックホテル(New Majestic Hotel Singapore/大華飯店)。大華飯店…大衆食堂かのような安っぽい中国語の名称からそこはかとなく漂うハズレ臭が気懸りだが、SPGカテゴリーは4なので決して安っぽいホテルではないのだろう。
MRTの最寄り駅は東西線・北東線が交わるOutram Park駅。チャイナタウンの南の端という立地で、高層ビルとショップハウスの建物が入り乱れる一角にひっそりと建つ。
モダンで爽やかなプラナカンスタイルの建物は、まるで美術館のよう。
館内へと入ると、キュートな外観とは裏腹にコンクリ打ち抜きの屋根から豆電球がぶら下がるという武骨なスタイルになっていて驚いた。ホテルのロビーというよりは、何となく意識高い系美容院っぽい雰囲気だ。
カラフルで凝ったソファーや椅子が並ぶだけでなく、フルヌードで方膝立ちするチョンマゲ頭の男を発見。デザインホテルならではのアーティスティックな感性によるものなんだろうけど、凡人にはこの像を設置する意図が解せない。普通にチ〇コ丸出しですから、このような卑猥な物体が公然と陳列されていることに驚きを禁じ得ないし、自分には芸術は解せないと改めて思わされた。
こんな奇抜なデザイナーホテル、もちろん部屋の方もラブホテルかと思うような特殊デザインとなっていて宿泊客にサプライズを提供してくれる。
部屋数は30で、大まかに「Premier Pool」「Junior Lifestyle」「Premier Garden」「Aqua」「Lifestyle」「Attick Suite」の6タイプにカテゴリー分けされるが、同じタイプの部屋でもデザイナーが異なるので、部屋ごとに設計が全く異なってくるようだ。従って、前回泊まった同じくデザインホテルズのWanderlust Hotelと同様、男一人でメルヘンチックな部屋とか泊まる羽目にならないようチェックイン時の部屋指定が重要になってくる。
例えば、上の2部屋は同じLifestyle Roomだけど、部屋の雰囲気は全くもって異なるのがよく分かるだろう。
どんな部屋が出てくるかチェクインしてのお楽しみっていう遊び方もあるけれど、凡人には理解できないような感性を持った気鋭のローカルデザイナーによるストーリー性の高い部屋ばかりなので、ハズレクジを引いた時のダメージはデカいだろう。サプライズ要素を嫌う方は予約時に部屋の好みを指定するように。
自分は予約時のリクエスト無しで飛び込んでみたんだが、部屋に入ってビックリ!部屋全体が赤。真っ赤っ赤。絶対落ち着かない!それに、部屋の構造も特徴的で、部屋の真ん中にベッドがあり、そのベッドに薄型テレビが備え付けられている。病院の入院用ベッドにテレビが付けられている感じで寝転びながらテレビを見れるようになっているのだが、いかんせん部屋が狭いもんでテレビモニターとの距離が近すぎる。
セレクトコンフォート製マットレスに羽毛布団・羽毛ブランケットなど、寝具は上質で寝心地は悪くないが、ベッドの後ろのスプーンお化けと目玉の親父が気になるんだよな。部屋のデザインは地元の芸術家らしいけど、本当は水木しげるなんじゃないのか。
建物は1928年に建てられたショップハウスを改装したものなので積み重ねられた歴史の重みを感じるが、部屋の内装は逆にモダンカルチャーを強調し過ぎてて落ち着かん。
やっぱりどこかゲゲゲの鬼太郎を想起させるようなキャラクターがチラホラと。
Wanderlust Hotelと同じくミニバーのソフトドリンクは無料で、ネスプレッソも飲み放題。
洗面周りも徹底して赤い。どこか洒落たモダンチャイニーズレストランの化粧室のようではあるが、シンクが小さすぎて水が跳ねてしまうなどデザイン重視で機能性は二の次となっている。Wanderlust Hotelsも居住性が低かったけど、そもそもデザインホテルズはそういう趣向のホテルなので仕方ないのだろう。デザイン>機能という価値観の人向け。
アメニティはKiehl’s。Wanderlust Hotelもそうだったけど、バスアメニティの選定は比較的高級志向。
窓の外はというと、中庭に設けられたミニプールビューになっている。朝は鳩の水場になるこちらのプール、底にあるマンホールのような黒いのは何だと思います?なんと、ガラス窓になってて、下階のレストランの様子が観察できる仕組みになっている。どっかの国にプールの下に広がるサンゴ礁の海が見渡せるよう底がガラスになったプールがあるみたいな話を聞いたことがあるが、まさかレストランがシースルーで見下ろせるとは…。食事中に見上げたらゴーグル付けた海パン一丁のオッサンが上の窓から覗きこんでるとか、見られる側にはホラー体験だろ。
客室数僅か30なので、プールもジムも殆ど利用客がいないので使い放題なのは◎。賑やかなホテルが多いシンガポールにあって、高級ブティックホテルの存在は貴重である。
ジムとプールで体を動かした後はホテル周辺を探索する。
チャイナタウンに近いからか、レトロな長屋風の建物が残っていて、単に歩くだけでも楽しめるし、その気になればマックスウェルフードセンターまでも歩ける距離にあるので、食事には困らない。
本当は天天海南鶏飯でチキンライスを食べたかったんだがが20:00で閉まってたので、近くの瑞臨肉骨茶・海鮮餐厅に入ってみる。
【瑞臨肉骨茶・海鮮餐厅(Swis Ling Bak Kut Teh Seafood Restaurant)】
住所:1 Teo Hong Road.
海南福建麺をば。SG$6.5で美味しいけど分量が少ないので、この店の名物らしい肉骨茶を追加発注。体は不調だが胃は元気!
翌日はチェックアウト後に天天海南鶏飯でリベンジ。
実に7年ぶりの天天海南鶏飯、途中で料理人が変わったらしいがそのお味は不変。因みに当時の料理人は経営者との仲違いから独立して天天海南鶏飯の3軒隣に出店し、仁義なきチキンライス戦争を勃発させたとかw pic.twitter.com/rrDVRJ8cQr
— ポンズ (@Worldtravelog) 2016年5月8日
胃袋を満たし、次なる目的地であるウェスティンへと移動する。
【ニューマジェスティックホテル(New Majestic Hotel Singapore/大華飯店)】
住所:31 – 37 Bukit Pasoh Road Singapore 089845
電話: (65) 6511 4700
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