ラオスの象徴 タート・ルアン

ラオスの博物館クオリティの低さに失望した後は、ラオス仏教界最高峰の宗教施設と名高いタート・ルアンへとチャリを走らせる。

ラオスの紙幣や国章にも使われるタート・ルアンの由来は定かではないが、紀元前2世紀だか3世紀だかにアショーカ王の名でインドから派遣された仏僧が仏陀の胸骨を納める為に建立したという説が有力なようである。その後、話は一気に飛び、16世紀になってセーターティラート王がルアンパバーンからビエンチャンに遷都した際に再建、19世紀に入りシャム(現タイ)や中国の侵攻を受け激しい損傷を受け、1936年に今日の姿に改修されたよう。


軍事博物館からオンボロチャリのペダルを漕ぐこと10分強、目の前に広がるだだっ広い広場の奥にラオスの象徴でもある黄金の塔が見えてきた。ビエンチャンの殺人的灼熱地獄のせいか、ちょっと意識が朦朧としてきて蜃気楼のようにも見えてくる。


もう少し近づいてみると、先述のセーターティラート王の銅像を発見。そして、直ぐ彼の背後にちなみに金ピカでツルッとした仏塔の姿が見える。どうやら蜃気楼じゃなさそうだ。


こちらがラオスの象徴・タットルアン、高さは約45メートルだと。16世紀当時に当地に遺っていたクメール様式の寺院跡に四方を四つの寺院に囲まれる形で再建されたそうだが、現在は北と南の寺院が残るのみとなっている。

ひだり みぎ
入場料を払い更に近づいてみると金色の塗装が微妙にハゲてるのが見える。もちろん純金で出来てるという訳でもなく金箔が塗られてるわけでもなく、単純にコンクリの塊に金色のペンキが塗られているだけという。ただ、それでも造形的には中々のもの。どの角度から見ても手前のミニ仏塔や塀のギザギザと組み合わさって立体感を出す設計となっている。見ようによっては燃え盛る火焔のようであり、何ともフォトジェニックで美しい。


中に祀られた仏陀の胸の骨に対してなのか、皆さん頭を垂れて祈りを捧げてる。いってもモチロン遺骨なんか見れないし、実際に中に納められてるのかも分からんのだがw。そういう自分も見よう見まねで線香と蝋燭を捧げて黙祷。


このように、仏塔の周囲四方は屋根付きの回廊で囲まれている。

ひだり みぎ
回廊には如何にも歴史的価値のありそうな板牌や仏像が野晒しのまま一定間隔で並ぶ。なんかの美術館のようだけど、全くもって人気がないようで、近づいて見てみようとする物好きは私くらいのものだった。

ひだり みぎ
刻まれているのは文字ではなく仏塔や仏像。

ひだり みぎ
というか、人気が無いのは回廊に並ぶ板牌だけじゃない。同じ仏教国であるタイやスリランカの首都で「国で一番の名刹!!」って言ったら参拝客や観光客でごった返す筈だけど、ここタート・ルアンはラオス一の名刹という看板に偽りがあるのか訪問客の数が少なく不気味な程に静か。二~三人の六名程の日本人ツアー客がいる程度で、とてもビエンチャン一の観光スポットとは思えない閑散ぶりだった。こんなおっぱいポローンみたいなセクシー像があってエロ要素もあるのになw


仏塔周りを見終え、仏塔に隣接した広場の北にあるワット・タートルアン・ヌアという豪奢な宮殿も見てみることに。

こちらはラオス仏教界最高位の僧が住まわれる高尚な場所で、正式名称をラオス仏教総主教宮と言うそうな。
ひだり みぎ
なんと、一般開放されているとのことなので、靴を脱いでちょいと総主教様の宮殿の中を失礼することに。


さすが断捨離のプロというか足るをお知りになられているというか、天上も絨毯も赤い宮殿内部はすっきりしていてミニマリストの生活空間のようにシンプルに纏められている。

ひだり みぎ
そして、数多く展示されている妙に実写タッチな仏教風絵画。作画中のキャラクターはインド風の男ばかり、これもインテリアの一部なんだろうかねw。

【タート・ルアン】



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