巨大遊行仏が残るワット・チェトゥポン

城壁北部の見所であるワット・シーチュムとワット・プラ・パーイルアンを見終え、今度は南部一の観光名所との誉れ高きワット・チェトゥポン(Wat Chetuphon)を見学すべく、ぐるっと城壁の南側へと周る。

北から南へ城壁を迂回するのは時間とガソリンのロスになるので、遺跡公園内の中心を突っ切ることに。既に時間は10:00を過ぎており、遺跡公園の中心は大型の観光バスから無限に吐き出される人民様やチャリで走り回る白人バックパッカーで大変な賑わいになっていた。こうなってしまったら遺跡の雰囲気が損なわれること甚だしい。やはりひっそりとした遺跡の雰囲気を満喫したいなら10時前に観光するのが良さそうだ。
ひだり みぎ
中心部を抜け、三重に築かれた堅牢な城壁と濠を越えると、基壇と柱付きの守衛跡が残っていた。スコータイ王朝の人々が住んでいた家々の廃墟は一切残されていないので全て木造だったと推測されるが、守衛所は防御を考え煉瓦造りにしていたのだろうか。ここら辺、掘り起こしてみたいな。


南側の城門からワット・チェトゥポンまでは約1.6Km。城壁から南へと伸びる長閑な一本道の左右には民家や樹木に混じって崩れかけた寺院の姿もちらほらと見えるが、規模が比較的小さいので全スルー。


幾つかの小規模な遺跡を通過し、漸く南部の大物ワット・チェトゥポンが見えてきた。遺跡公園の中心地から離れているからか、中心部にあれだけウジャウジャしていた観光客の姿は独りとして見ない。何とも遺跡然とした雰囲気が楽しめる。


蓮の花咲く二重のお堀に囲まれひっそりとした佇まいの敷地に、礼拝堂跡と首が捥げた遊行像の御姿が見える。これらは城壁北部や中心部の寺院群より比較的新しく、15世紀初頭に建てられたと伝えられるそうだ。となると、スコータイ王朝末期の建設物か。基壇もしっかりしているし、柱の漆喰も残り、保存状態は比較的良好。


礼拝堂の仏像は跡形も無く崩れ落ちて瓦礫の山と化してるが、遊行仏は見事に首から下の原型を留めていて、ムチムチな太ももと滑らかな体の曲線が何とも言えない色っぽさを醸し出している。首から上が捥げ落ちてしまっている為に御顔は確認できないが、この御体の曲線美から想像するに柔和でセクシーな表情をしていたことだろうw


遊行仏の反対側には台座に乗った立像が!往時は四角柱に背中合わせで東西南北にそれぞれ「結跏=足を組んで座る、倚臥=横に臥す、佇立、歩行」のスタイルで仏像4体が安置されていたという何ともデラックスな寺院だったそうだが、経年劣化による崩壊には勝てず、現在では西側の立像と東側の遊行仏像を残すのみとなっている。


四角柱の奥には上部が崩れ落ちた仏塔や石板でできた門なんかも残っている。スコータイに来てから数十の遺跡を見てきたが、煉瓦ではなく石の門を見たのはここだけだ。窓枠まで石でしっかりしているし、やはりスコータイ王朝後期には建築文化にも変化があったのだろう。

ひだり みぎ
仏塔の中には胴体のみを残した座仏がひっそりと祀られている。五体不満足どころじゃないくらい、満身創痍の痛々しい御姿の仏様、静けさに包まれているからか、妙に神秘的である。



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【2016年スコータイ・ピサヌローク旅行記】















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