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ワット・トラバン・ングンとワット・スラー・シー


このスコータイ遺跡公園はひたすら広い。東西約18km・南北約1.6kmに及ぶ城壁の内外に約200もの遺跡が分布しているのだから、まるで広大な野外博物館に来ているようだ。残念ながらとても半日そこらで見て回ることはできなそうなので、今日は城壁中央と城壁の東側に絞って回り、城壁の北・南・東は最終日のお楽しみという事で後回しにすることに。

そんなことで…次なる目的地はワットマハタート横の池の畔に建つワット・トラバン・ングン。

鉄分の多そうな赤茶けた列柱の先に白い座仏像がデーンと鎮座し、その背後に蓮の蕾型のスコータイ様式の仏塔が建つ。礼拝堂跡なんだろうが、なんとも心落ち着く空間だ。

ひだり みぎ
背筋がピーンと伸びた素晴らしき座り姿勢と肉感的でセクシーなお体が特徴の座像。スコータイの仏像は全身で曲線美が表しているかのようで、どこかフェミニンな雰囲気を漂わせてる。


礼拝堂跡の横に広がる緑地ではスコータイ朝が独自開発しといわれる遊行仏のレリーフを発見。上座部仏教の流れを汲んだ涅槃像や立像、坐像など静止した仏像ばかり見てきた者としては何とも新鮮な“動作の瞬間を表現した仏像”であり、右手の手の親指と人差し指で輪を作った手のひらをきょとんと見せ、左足のかかとを後ろに引いた何とも奥ゆかしい姿勢が親しげで色っぽい。この独創的なスタイルの遊行仏のみならず、スコータイ時代にはタイ文字や文学、サンカローク焼きという独自の陶磁器なども生み出され、今日のタイ文化の基礎が築かれたそうだ。

ワット・トラバン・ングンは以上。見どころは少ないが、そのぶん人が少なく落ち着いた佇まいが印象深かった。

続いて池に囲まれた小島に建つワット・スラ・シーへ。この辺りは公園のように美しく整備された緑が広がっていて、スコータイの都跡の中でも最も美しく伸び伸びとしたエリアである。

板張りの橋の先に丸みを帯びたスリランカ様式のストゥーパが聳え、その右手に礼拝堂の遺跡と思われるレンガ積みの基壇と仏座像、列柱が残っている。水面に映える仏塔と厳かに佇む遺跡の醸し出す優雅さに思わずため息をついてしまう程の美しさだ。

ひだり みぎ
池の周りには木々が植えられ、遠くには池に浮かぶかのように建つ遺跡が見える。池の効果で神秘性・幻想性共に5割増しだな。スコータイ王朝最盛期の王都にも豊かな自然に囲まれてこのような美しい風景が広がっていたのだろう。時間さえあれば木陰に寝そべってゆっくりと昼寝でもかましたいところである。


ワット・サラ・シーの巨大仏塔と仏像。結界石が残されていることから、ここがワット・サラ・シーの本堂であったことが判る。風化きった煉瓦の建物跡に柱だけが残り、その中に鎮座する仏像の姿がある。これぞスコータイ遺跡という風景だ。


雰囲気あるなぁ。他の仏像同様、腰や指の細さとしなやかさ、腰回りの曲線にスコータイ時代の仏像の特徴を見てとれる。嗚呼お美しいこと。



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【2016年スコータイ・ピサヌローク旅行記】















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