珠江新城をブラブラと ~広州タワーに広東省博物館~

リッツカールトン広州に宿泊した際にホテル近くの広州タワーと広東省博物館を見て回った件を今さらながら…

ひだり みぎ
広州のリッツはグランドハイアット・Wホテル・フォーシーズンズなどの高級ホテルも乱立する絶賛開発中のニュータウン・珠江新城にあり、周囲は広州タワー・オペラハウス・広州図書館・広東省博物館などの文化施設が盛り沢山。


珠江に面した広場から天河方面を臨む。ここら一体は発展し続ける広州の中でも中心となるべきウォーターフロントとなっており、まだまだ建設ラッシュが続いている。珠江新城は広州観光の定番である越秀公園や沙面島からは距離があり老舗の飲茶処や旧市街探索には不向きだけど、煌びやかな広州の夜景に囲まれて幻想的な夜を楽しみたいという方にはおススメである。

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生活感がまるでなく、科学万能主義の果てに行きついた近未来の人工都市、機械化星人のユートピアといった無機質な雰囲気。この界隈ではロボットとか空飛ぶ車が目撃できそうだし、もしかしたらスタートレックの物質転送機もあるかもしれん。ごったごったした典型的な中国の都市とは一線を画した近代的人工都市であり、シムシティで綺麗な碁盤目都市を作るような人には絶頂物だと思われる。

高層ビル群の中にひっそりと佇むこちらの黒いレゴブロックみたいな建物は広東省博物館。かつて越秀区文明路にあった施設を2003年に移転新築したもので、中国国内に83ある国家一級博物館の一つとして登録されている“大御所”博物館だ。かなりの大金を突っ込んで建てられたようではあるが、観光客にも無料で開放されているのが有り難い。
香港のデザイナーが古代の宝箱をイメージしてデザインしたそうだが、どちらかと言えば斬新で近未来的建物に見えるような。


中央が吹き抜けになっていて内部も立派。地上5階・地下1階からなる建物で、歴史館・自然館・芸術館・期間限定の特別展示館の4つのパートに分れている。2時間3時間あっても見きれないような規模の展示内容になっているが、今回は残念ながら30分しか時間が取れないので、自然館と歴史観のみに絞って拝観する。


自然館に入ると、いきなり迫力ある恐竜化石の模型が並ぶ異様な光景にちょっとたじろいでしまう。17,000にも及ぶ恐竜の卵の化石が発掘され“恐竜の里〟と知られる広東省河源市に纏わる展示物だそうだ。なんだか広東省版の“万博”といった感じに広東省各市の名産や郷土品なんかも展示されていて、予想以上に面白い。

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巨大な恐竜の骨格標本が並ぶ。


近寄ると骨の結合部分にビスがハッキリと見えたりするので、ここでは遠目で見て巨大模型の迫力に酔いしれるのが正解。この国の人はディティールまで気にしませんので、展示物の細部まで見て粗探しをしてはいけません。

レアアース等の希少資源なども展示されていたけれど、時間が無いので泣く泣くスルー。歴史館へと進む。
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世界遺産にも指定されている開平市の“開平楼閣と村落”。田圃のど真ん中に林立する不思議な塔のような西洋風の高層建築群は、19世紀にアメリカから帰ってきた出戻り華僑により建てられた。この出戻り華僑らは19世紀中頃、ゴールドラッシュに湧くアメリカで一山当てようと一攫千金を夢見て渡米したものの、アメリカ政府の排華政策により志半ばで帰郷を余儀なくされた。それでも母国の民よりは裕福になって故郷に戻った彼らだが、家々はしばしば盗賊や馬賊の標的となり、水害被害にも苦しんだ。そこで開平に戻った人々は長期間でも籠城できる高く大きな家を建てたのだそう。決して見栄やプライドが背景にあって建てられた豪邸という訳ではないようだ。

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広東省の梅州市・恵州市を中心に生活する客家人の生活の様子。在外華僑・華人として東南アジア諸国に暮らす者も多く、華僑の3分の1は客家人らしい。

他にも中国四大硯のひとつ「端渓硯」や古代の書画・陶磁器・陶磁器・象牙細工・広東で採取配合される薬剤等が多く保蔵されており、かなーり見応えがある広東省博物館。30分じゃ全くもって何も見て回れなかったので、また今度再訪することに。

続いて珠江の対岸にある広州タワーへ。

広州タワーまでは地下鉄のAPM線でオペラハウスから2駅。


カオスな乗客マナー対策で地下鉄駅構内には指導員が配員されている。

電車がホームに入るまではドアの前を空けて並んでても…

ホームに入った瞬間に皆さんベスポジを確保しようとするので、結局このようにドアが塞がれてしまい、ドアが開いた瞬間に降りてくる客そっちのけで椅子取り合戦が開始されるというw。

そんなカオスな地下鉄を広州タワー駅で降りると、お目当ての広州タワーはすぐ目の前。ウェストがキュッと引き締まったグラマラスの女性の腰をイメージして建てられたこの塔は、現地では“小蛮腰”と呼ばれ親しまれているそうだ。小さく野蛮な腰ということか。

棟高は454.0mで、トップにあるアンテナマストも含めた全高は600.0m。塔体は鼓状の双曲面構造であり、エレベーター等を収容した内側の柱状のコアを左側に傾斜した主柱と反対側に傾斜した支柱で作ったメッシュ構造のカバーで覆ったような構造になっている。確かに、女性が腰を捩らせた感じがイメージできる。

塔内部の1階から屋上までのフロアはA~Eの5つのブロックに分かれており、放送・通信施設や展望台だけでなく、飲食やエンターテイメント施設も収容されている。

入場料はゾーンやオプションごとに異なるが、展望台まで上るだけの最安値チケットでも150元(当時のレートで約3,000円)とアホみたいに高い。観覧車やフリーフォールみたいなアトラクションもあるけれど、皆さん料金だけ見てため息ついて引き返してた。

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夜はタワー全体がカメレオンが如くカラフルに色を変える。上海の東方明珠塔なんかも彩り豊かな光を放つが、広州タワーはそれよりも遥かに明るく派手で、夜の巷の娼婦を連想してしまう。

タワーからは対岸のビル群や珠江の落ち着いた輝きを楽しむことができるが、塔に上るだけで150元を支払うのに抵抗があったので、20元(30元だったかな)だけ払って川沿いの広場に入ることに。


昼間の雑踏や濁った川も、夜闇が全てを包み隠してくれる。中々の雰囲気だ。


広州の新しいランドマーク・広州歌劇院(オペラハウス)が一際目立つ。珠江新城から仰ぎ見る広州タワーも美しいが、タワー側から眺める珠江新城~天河の近未来都市もまた幻想的。

旧市街の風情ある雰囲気も良いですが、新市街地も新市街地でそれなりに楽しめるものですね。珠江新城にお泊りの際は広東省博物館・広州タワー・珠江の夜景をお見逃しなく。

【広東省博物館】
営業時間:火~日09:00-17:00(入場整理券の配布は08:50-16:00)
住所:広州市天河区珠江新城江東路2号
電話:020-3804-6886
入館料:無料

【広州タワー】
チケット販売時間:09:00~22:30
住所:广州市海珠区新港中苑路



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【2015年広州旅行記】





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コメント

  1. ポンズ ポンズ

    シェラトンは地下鉄駅にもほぼ直結ですので、どこに行くにも便利ですよ^^
    徒歩圏内には大型ショッピングモールも多数あるので、お食事や買い物にも困りませんし、利便性は広州のSPGの中では一番です。
    ただ、ビジネス需要で宿泊費が激しく上下動するのが難しいところです。ボトムはRMB700~800でしょうか。最安値の時に狙い撃ち下さい^^

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