キャセイ怒涛の6連続インボラ祭り

さて、今回はキャセイのマルコポーロスラブの話。去る8月、金丸子となったことで、クラブの掟通りセクターとマイル実績がまたもゼロへとリセットされた。JALやANAあたりでは一年間の修行で最上級ティアまで上り詰められることを考えると、余りに無情、非条理とすら思える厳しくサディステイックなマルコポーロクラブの掟…きっとクラブへの忠誠心やM心を試されているに違いない…そう自分を励まし、ダイヤモンド到達の条件である年間80セクター(または120,000マイル)へとまた一から歩み出した。

流石に最上位ティアであるダイヤモンドは他社のマイレージプログラムとの掛け持ちで達成できるほど甘くはない為、8月からは可能な限りほとんどの出張でキャセイとドラゴン航空を利用。社畜っぷりを遺憾なく発揮し、8月後半~10月で32セクターを荒稼ぎした。昇格直後の26フライトではインボラ0の26連敗。すっかり意気消沈していたが、10月に入りHKG⇔HND、HKG⇔BKK、HKG⇔SINで6連続インボラという確変状態に突入。短距離路線のエコノミー・プレエコばかりで愛想をつかされていたかと思わせておいて、ここにきてまさかのインボラ祭りだ。国慶節休暇が絡やむ最繁期だからか、運航予約システムがCupidからAmadeusに変更された影響なのか、26連敗という不遇の穴埋めなのか、はたまた短距離フライトでは日帰り出張もこなす激務っぷりを心配してなのか、理由は定かではないが、V→PE 2回、PE→J 2回の他にV→Jの二階級アップが二度という大盤振る舞いと素晴らしいクルーによる素晴らしいサービスに、私の心はすっかりCXの虜にされてしまった。


こちらはアマデウス導入後の新しいボーディングパスの半券。従来印字されていたBN(Bording Number)に代わってSECとの文字が記載されている。SECとは顧客管理制度で、キャセイにとっての顧客一人一人の重要度が何らかの方程式で定量化され、順位となって表される仕組みらしい。でも、そんな重要な数字を搭乗券に記載するなんていやらしく露骨な事、いくらキャセイでも本当にやるんだろうか…現時点でSECの意味は公式には発表されていないようだが、気になってしょうがない。

さて、ここからは折角なのでビジネス席を紹介していきたい。こちらは羽田→香港で御世話になったB777-300ERの新型ビジネスシート。搭乗ゲートで赤ランプと共に「ブーブー」と低い音がしてアップグレード獲得(普通は「ピッ」という味気無い機械音と一緒に緑ランプ)。「○○様、お話ししたいことがございます。」とカウンター横に通され、ビジネス券を渡され、嬉しさを隠しきれず思わずにやけてしまう。

座席配列は1-2-1の横4席で、各シートはプライバシーを守るソロ仕様となっているが、同行者と話しやすいよう、中央の2席は互いにやや向き合うように配置されている。このように隣り席との隔たりが無くオープンな設計だが、席にもたれて座れば隣の人の存在は気にならなくなるので没問題。

ひだり みぎ
こちらの画像はキャセイのオフィシャルページから拝借。一人で快眠するのもあり、同行者とのおしゃべりに興じるのもありといったコンセプトのようだ。


羽田→香港で御世話になった窓際シート。お休みモードのフルフラット時はシートの長さ208cmと、「そんなに要らねーよ!」と思えるくらい超ゆったり。窓際シートの隠れ家感のあるプライベート空間は病み付きになる。離陸後は、飲み物とつまみが配膳され、赤服による挨拶、それも何故か握手付きの熱烈挨拶があり、その後も距離感の近い対応が続いていく。サービスは流れるようにスムーズでクルー同士のチームワークの良さが見て取れるし、CXのビジネスは本当に居心地が良く、飛行時間が短く感じられる。

ひだり みぎ
羽田→香港の晩餐。天使の海老 海苔 梅マヨネーズ、季節のサラダ 和風柚子ドレッシング、マテ茶蕎麦の前菜に始まり、メインは①プライムビーフテンダーステーキwithピノ・ノワールソース、②鴨と小芋の梅ソース煮、③スズキの西京焼き柚子胡椒入り味噌風味の中から選択。スズキも捨てがたかったが、がっつり行きたかったのでステーキを選択。メイン後もフルーツに特選チーズ、ハーゲンダッツ(ストロベリーチーズケーキ味)にコーヒー、プラリネと休む暇なく攻められる。

続いてこちらは香港→バンコクのリージョナル線ビジネス。キャセイは直前の機材変更が多い為に乗る直前までドキドキだったが、今回は予定通りリージョナル仕様のエアバスA330-300でのフライトとなった。
A330-300
ビジネス44、プレエコ0、エコノミー267の合計311席。ビジネスは12~19列(13列無し)が2-2-2席で、11列は0-2-0といった配置。プレエコすっ飛ばしてビジネスへの2階級アップグレードかと思いきや、もともとプレエコが無い機材だったんですね。


新しいリージョナル仕様のライフラットシート。体がすっぽり包み込まれる感じのするゆりかご構造の座席で、ヘッドレストも6方向に調節できるなど、人間工学にでものっとって設計されたっぽい、こだわりのシートである。シートピッチ60インチ、座席幅21インチとスペースも十分で、すわり心地は悪くない。隣席はダイヤモンドとみられるハゲ散らかした香港爺で、水平飛行となった直後に金服からエビアンを持って挨拶をされていた。ダイヤの隣では金も霞んでしまい、こちらへの挨拶は無し。このダイヤモンドのおじじ、上級会員としてのプライドからだろうが、高圧的な態度が鼻につく傲慢な態度を隠しきれておらず、「ああなってはいけない」という反面教師の模範のような人だった。広東語での会話だったので話の内容はよく分からないが、どうもガーリックトーストに関してご立腹だったご様子。些細なことに金服に向かって顔を真っ赤にしながら早口でまくしたてる様子は、横から見ているとタコが騒ぎ立てているようでなかなかに滑稽で面白かったwww


お待ちかねのお食事は、ツナサラダにガーリックトーストの前菜コンビにガーリックトースト。メインは①ハリバット、芥藍、スプリングオニオン②タイレッドカレー③アフタヌーンティーセット(ホットサンドイッチ、スコーン、イチゴジャム、黒テッドクリーム)から選択。ビジネスではカートに載せて実物を見せてくれるので選びやすい。今回は皆さんハリバット一択だったようで、ハリバットは速攻売り切れ御免。「これからタイに行くのにタイカレーかよ」という恨み節が後方座席から聞こえる中、白身魚を美味しく頂きました。

11月、12月はキャセイ・ドラゴン航空でハノイ、上海、ホーチミン市、大連、チェンマイ、日本×2への出張予定となっているので、ダイヤモンド昇格に向けて順調にセクターを消化していけそう。2015年の3月~4月にはダイヤモンドの仲間入りを果たせそうである。

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コメント

  1. ポンズ ポンズ

    日本ではCX関連のブログも増えて盛り上がっているようで羨ましい限りです。交流会には参加をさせて頂きたいと予予思っておりましたが、中々日本での時間に恵まれず…逆に、華南地区もしくはSGNにお越しの際は是非お声かけください。当方、飲んだくれサラリーマンですので、個別飲み会も没問題です。

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