カンボジアの魅力

クメール建築の最高傑作であり、大クメール帝国の往時の栄華を偲ばせる世界遺産・アンコールの巨大遺跡群で有名なカンボジア王国。歴代の王たちの抱いた夢と野望が鮮やかに息づくアンコール遺跡群の中でも最高傑作と称され、その神々しい神秘的雰囲気と造形美によって世界中の観光客を魅了するアンコールワットの城下町であるシェムリアップと、クメールルージュという悲惨な近現代史の名残としてキリングフィールドやトゥール・スレン収容所を残す首都プノンペンがカンボジアの代表的観光都市となる。

●シェムリアップ
首都プノンペンから北西約250㎞、大湖トンレサップの北側に位置するシェムリアップは、アンコールワットの城下町。遺跡群と市街地とを結ぶシェムリアップ川が広大なトンレサップ湖と交じ入る様子や壮大な自然の中に佇む遺跡を眺めていると、クメール王朝の往時の人々の息遣いを感じさせるような気持ちにさせてくれる。

ひだり みぎ
かつて、東南アジア最大の湖・トンレサップ湖畔を拠点として東南アジア世界に覇を唱えたアンコール王朝。802年にジャヤバルマン2世がクーレン山に於いて自らを「クメール諸王の中の王」とし、現シェムリアップの地に王都の造営を始めた。アンコール王朝は13世紀にインドシナ半島の全域を支配下に収め最盛期を迎え、東京23区に匹敵する広範囲に700以上の寺院や都城の跡を残すに至るも、王国の衰退後、繁栄を誇ったこの城都は放置され、王は神の化身であるという神王思想によって建造された巨大寺院も一部を除いて樹海の中に埋もれることになってしまった。その後、20世紀後半のクメールルージュ支配期に荒廃の危機に晒されるも、1992年にユネスコの世界遺産リスト入りと同時に修復活動が展開され、今なお各国のNGO団体により幅広い修復・整備活動が展開されている。

・アクセス
飛行機:バンコクやホーチミンから国際便で約1時間。国内線では首都プノンペンと約50分の距離。
船:プノンペンからトンレサップ湖を北上するスピードボートで約6時間。
バス:プノンペンから約8時間。

・天気予報

ひだり みぎ
カンボジアの伝統芸能:アプサラダンスショーに影絵ショー。

●プノンペン
当時カンボジアを保護領としていた仏印によって『東洋のパリ』・『インドシナのオアシス』・『アジアの真珠』などと称えられるほどに美しい街となったプノンペン。しかし、1975年4月、ポルポト軍の入城により街の状況は一変。超原始的共産主義的思想の下で全住民は強制的に農村へと駆り出されて首都はゴーストタウン化し、米国vsソ連の覇権争いに翻弄されながら続く内戦により街は荒廃し、ポルポト率いるクメールルージュ(カンボジア共産党)によって笑声がこの街から奪われました。その後、1979年にカンボジア救国民族統一戦線によりプノンペンは解放され、再び息を吹き返した王都プノンペンは行政、経済、文化の中心として急速な経済発展に沸いています。定番観光スポットであるキリングフィールドやトゥール・スレン収容所などの闇歴史学習スポットやワットプノンなどの寺院巡りの他、アプサラダンスなどの伝統芸能鑑賞や大自然でのゴルフ、トレンサップ川沿いのシャレたレストラン・バー巡り等、幅広いアクティビティーを楽しむことができます。

ひだり みぎ
都市計画に基づいて建造されたプノンペンの街並は、写真右のセントラルマーケットを中心に、弧を描くように広がっている。

ひだり みぎ
しゃれたカフェや飲食店が並ぶリバーサイドと煌びやかな王宮。

・天気予報

【カンボジア基本情報】
●気候
Cambodia Climate
熱帯モンスーン気候に位置し、6~10月の雨季、11~5月の乾季に大きく分かれます。観光のベストシーズンは暑さも少し和らぎ、雨量も比較的少なくなる11~2月。乾季末の4~5月は年間を通じ最も暑い時期で、最高気温が40度近くなることもあるので要注意。

●通貨:リエル(2013年6月現在、1円≒40リエル)・シェムリアップやプノンペンでは米ドルも流通。
●人種:民族:クメール人
●言語:クメール語、英語、フランス語
●時差:日本時間-2時間

Related posts(関連記事):

静粛の嵐が吹き荒んだトゥール・スレン博物館
プノンペン市街の中ほどに、コンクリートの壁と有刺鉄線で四角に囲まれた、奇妙な静寂を保つ空間がある。1975年から1979年まで続いたポルポト政権下で、政治犯の収容所として使用されていたトゥール・スレン虐殺博物館だ。カンボジア全土で無謀な原始共産主義改革が強行され、ポルポト思想に対する反革命分子と見なされた約2万人の人々がトゥール・スレンで拷問を加えられた後、チュンエクのキリング・フィールドに運ばれ...
美しき黄金宮殿とシルバーパゴダ
カンボジア王国の首都プノンペンの中心地にあって一際目立つ黄金宮殿。1866年、首都がプノンペンに遷都された際にノロドム王によって創建され、シソワット王の代に宗主国であったフランスからの建築師の手によって現在の荘厳な造りに改築されました。現在でも戴冠式や王室行事などの公務とシハモニ国王と王妃の居住の場となっていますが、前庭に面した王宮の一部とお隣のシルバーパゴダは一般公開されています。 勝...
場末感は否めない カンボジア民俗文化村
カンボジア小旅行の締めはシェムリアップ国際空港からバイクで10分弱のところにあるカンボジア文化民俗村。私をUS$2でカンボジア文化民俗村に運ぶために8時間以上も待機していた執念深き運ちゃんのバイクに乗せられ、国道6号線を一路西へ進む。 この気持ちいい青空!しかし、バイタク運転手の口からマシンガンの弾の如く繰り出される営業トークに、せっかくの清々しさもかき消される。ベトナムのバイタク運転手のし...
Plae Pakaa(カンボジア古典舞踊ショー)
プノンペンナイトマーケットを後にし、国立博物館でCambodian Living Arts (CLA) によって開催されているカンボジア古典舞踊ショーのPLAE PAKAA。 カンボジア古典舞踊は9世紀から14世紀のアンコール王朝時代に神々と王に捧げる為の儀式の中で踊っていた宮廷舞踊・奉納芸能が始まりと考えられている。14世紀にアンコール王朝が滅びた後も、時代時代の王室の保護...