高所恐怖症にはちと怖い・マカオタワー

マカオ半島最南端の埋め立て地に2001年12月19日にオープンしたマカオタワー。 地上233mの地点にある展望台は、晴れて澄んだ日なら中国本土は勿論のこと、遠く55Km先の香港までも視界の先に捉えることができる絶景スポットだ。また、ギネス記録にもなっている世界最高地点(地上233メートル)からのバンジージャンプなどの刺激的なスカイアトラクションが楽しめるほか、レストランやカフェ、映画館や会議施設も収容・併設しています。


高さは東京タワーを凌ぐ338m。何だかSF小説に出てくるUFOみたいな近未来的な設計で、奇抜な高層ビルが立ち並ぶマカオにあっても独特の存在感を誇っています。


このタワーの目玉は何と言ってもギネスにもなっている世界最高地点からのバンジージャンプを始めとする各種のスカイアドベンチャー!人間は恐怖を感じると、脳内物質が分泌されることでスリルが快感として感じられるというが、高所恐怖症の私には到底理解できん。思い返せば学生時代、後楽園遊園地でのタワーハッカー恐怖体験がトラウマになったのか、以来、極度の高所恐怖症となってしまった。当時は怖いもの知らず。何てことないだろうと勇んで挑戦するも、東京ドームの屋根を見下ろせる位置(地上80メートル)まで上げられて血の気が引く。『無理無理無理!』と悲痛の叫びをあげる私をあざ笑うかのようにカウントダウンも無しに突如落下した時の恐怖と『内臓浮遊感』が今も皮膚感覚として体に染みついていて、本能的に高所を避けるようになった。先日も広州タワーに行ってみたが、竣工から僅か数か月の新築マンションや橋梁を崩落させる中国建築業界の杜撰さも相まって、結局タワーには登らずじまい。

然しながら、上空から見下ろすマカオの夜景は勇気を振り絞って見る価値があるに違いない!ということで勇を鼓して地上200メートル超の地点にある58階の展望台を目指すことに。

クリスマスを過ぎても片されずに放置されているクリスマスツリーや装飾品が美しい。タワー内部を見て回りたかったのだが、この時点で時計の針は20:20。展望台は21:00に閉まってしまう為、130パタカで展望台までのチケットを買ってエレベーターへ直行。


エレベーターは早い早い。気を落ち着かせる間も無く58階に到着。ドアが開きます。


んんん??エレベーターの前で落としたコンタクトでも探しているかのように下を見ている皆さんの視線の先…床がガラス張りになっています!!純粋に夜景を楽しみたかったのに、こんな絶叫モノの仕掛けを張り巡らせるなんて…


折角なんで、手すりに思いっきりしがみつきながらも意を決してガラスの上に乗ってみる。高層マンションでの生活にも慣れてきたのでひょっとしたら高所恐怖症を克服できたかという淡い期待もあったが、この時点で足はガクガク、寒いのに手は汗でビッショリ、血圧上がりまくりと体に異変を来し始めた。やはり無理。

みぎ みぎ
チビリながらも100万パタカの夜景を楽しんだ後、いざ帰ろうとエスカレーターに向かうと、係員が『Sir, going up or down?(上に行くか?下に行くか?)』と聞いてくる。係員の話では61階にもおススメの展望台があるとのことなので、恐る恐る更に上を目指すことに。

エレベーターが61階に到着。ドアが開くと…

寒ぃぃぃぃ~!!61階はオープンエアーになっていて、高高度特有の激しい強風がビュンビュンと吹きつける。そして空間にはビートの利いたアップテンポな曲が胃袋の奥の奥までズンズンに響いてきて、設置された巨大モニターには、バンジーとは全く無関係なヒップホップ調ののPVが流れている。歯医者に絵本が置いてあるのと同様で、少しでも恐怖感を和らげようという仕掛けなのだろうが、小心者で高所恐怖症の小生には効果無し。寒さと恐怖から足を震わせながらも、思いっきり及び腰で展望台を1周。こんな情けない姿は知り合いには見せられない。


どうやらこの61階展望台で各種スカイアクションが行われるらしい。


無造作に放置される命綱。バンジー挑戦者が正に命を託す綱なんだからもっとキチっと管理しろよ!

みぎ みぎ
おお、もう…命を粗末にするべからず!バンジーはおろか観覧車すら楽しめない私にとってはこんなものレジャーでも何ともない。只の狂気の沙汰です。

みぎ みぎ
233メートルからのバンジージャンプはギネスにも登録されています。Hackettとはバンジージャンプの商業化を仕掛けた罪深き人物。古代バヌアツの飛び降り度胸試し儀式にヒントを得たそうですが、世の中分からない物ですね。高所から落ちるスリルを楽しむというアイディアで財を成すことができるのですから。


無事に地上に生還し、生への喜を噛みしめた後でバンジーの落下地点まで下りてみると、一応1メートル以上のクッションが置いてありますが、材質硬し。時速200キロで叩きつけられたら一溜りも無いであろう。まあマカオタワーとHackett氏の名誉の為に付け加えておくと、マカオタワーのバンジーは操業開始以来、無事故での運営を続けている。

以下、命知らずの絶叫アトラクションマニアの為に、マカオタワーで楽しめる各種スカイアクションの詳細を記しておきます。

【各種スカイアクション】
メニュー 料 金 内 容
スカイ・ウォーク $ 588
(証明書・会員証・Tシャツ・画像CDを含む)
命綱1本を頼りに地上233mに位置する展望台の外縁を遊歩する。手すりすら無し!
スカイジャンプ A:$1,888
B:$2,488
(A+記念写真・映像)
落下速度を調整するワイヤー付きジャンプ。最遅で約17秒をかけて最下点まで落下。
タンデム・スカイジャンプ A:2人合計$ 4,888 2人揃ってのスカイジャンプ。*2人合計の体重が120kg以下という制限あり。
バンジージャンプ A:$2,488
B:$3,188
(A+記念写真・映像)
自由落下時の最高スピードはなんと時速200km!地上233メートルから4~5秒で最下点まで飛び降りる。
マストクライム A:$2,488
B:$3,188
(A+記念写真・映像)
強風吹き仕切る中、地上338メートルにある最頂部までハシゴで登りきるアクション。

Aは証明書・会員証・Tシャツ込みの価格。
ひだり みぎ
ひだり みぎ
*オフィシャルサイトの画像です。

【営業時間】
・月~木:11:00~19:30
・金:11:00~21:00
・土日:10:00~21:00
*7月~8月は毎日10:00~21:00
*マストクライムは11:30 & 15:30pmで事前予約が必要。

【レストラン】

●360°カフェ
・60 階に位置する展望回転ブッフェレストラン。約1 時間で1 周し、マカオを一望しながら食事ができる。素晴らしい眺めが自慢のレストランだが、時折、絶叫と共に飛び降りていく人間が視界に飛び込んだら、ムードもへったくれもない。

・開店時間とお値段

ランチビュッフェ ティービュッフェ ディナービュッフェ
11:30 – 13:00
13:30 – 15:00
15:30 – 17:00 18:30 – 22:00
ランチビュッフェ ティービュッフェ ディナービュッフェ
大人:MOP 238
子供:MOP 188
MOP 168
MOP 138
MOP 338
MOP 238

ひだり みぎ

●Café on 4
・マカオタワー4階の劇場の隣。セットランチMOP 70~。
・開店時間:10:00~20:00

●Lua Azul
・マカオタワー3階。
・開店時間
月~土:11:00~15:00・ 18:30~22:00
日・祝:10:00~15:00・18:30~22:00

【地図】

住所:Macau Tower(澳門旅遊塔)
バスで来られる場合はNo. 9A、18、21、23、32。
(マカオの市内バスルート表⇒Bus Route Info

辺鄙な場所にある為にタクシーかバスでの移動となります。
リスボア前からは23若しくは32のバスがご利用頂けます。

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