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クチャ王国の王宮跡 クチャ王府


朝6時半の早朝にホテルチェックイン後、暫し仮眠をとってからクチャでの行動を開始する。クチャ王府⇒亀茲古城遺跡⇒スバシ故城⇒クスルガハ烽火台⇒キジル石窟といったイメージで効率的にクチャ市内外の観光地を周り、夜には鉄道でトルファンへと移動する予定。

先ずはホテルからローカルバスを乗り継ぎクチャ王府へ。ホテルから市街地まで2路バス、市街地からクチャ王府までは1路バスにて移動する。運賃は各1元、賽銭箱のような物に1元を投入し、テロ対策用の金属探知機で身体検査を受けてから乗車する仕組みとなっている。相変わらず新疆各地ではきな臭い状況が続いているから、これくらいの検査は仕方が無い。バス乗っ取りからの自爆テロみたいな事件もあったし。


最寄りのバス停から王府へは徒歩3分程。王府へと続く整然とした道には禿げた冬のポプラの木々や中華人民共和国の国旗が並んでいて、どこか哀愁を漂わせる。


こちらがポプラ並木通りの突当りにひっそりと建つクチャ王府。元々は1759年にウイグル族首領の功績を称える為に作られた宮殿だったのだが、オリジナルは既に消失してしまっており、現存する殆どの建物は2004年に再建された真新しいレプリカになる。

一応、クチャ市内ではこの王府が最大の観光的見せ場なんだけど、辺りに観光客がいないどころかチケット売り場にすら人がおらず、スタッフを探すところから始めんといかん。やはり観光閑散期の冬のシルクロード、どこに行ってもこんな調子である。

開いていた扉から勝手に内部に入ると、暇そうにスマホを弄るスタッフを発見。その彼女に55元の入場料を支払い中に入ると、予想以上に広い敷地にビックリする。王宮の建物や庭園を散策できるだけでなく、中にはクチャの王族にまつわる博物館まで内部に揃っているようだ。

ひだり みぎ
先ずは手始めにインフォにある建物の再現模型で王府内部の全景確認。イスラム風の宮殿・博物館・パビリオン・櫓・レストラン・Palace Innという名のホテル等が入っていて、クチャ王国をテーマとした複合レジャー施設になっているようだ。

ひだり みぎ
パレス・イン…。王宮内部での宿泊体験なんて中々できるものじゃないぞ!なんて意気揚々と向かってみたはいいものの、壁は罅割れドアは埃や蜘蛛の巣まみれ…。オフシーズンだからか廃墟が如く廃れてしまっていた。王宮の名が泣いているぞ!


続いて亀茲博物館へ。


休耕期とはいえこちらも衝撃の廃れ具合で、痛々しい放置畑が広がっている。


内部は地味な造りで、クチャ付近での出土品や観光名所案内の写真などが申し訳程度に飾られている。

ひだり みぎ
ガイドブックに載っているような遺跡群の画像。

ひだり みぎ
ひだり みぎ
アクスのクムトラ石窟やクチャのキジルガハ千仏洞で見られる壁画のレプリカ画。


生首展、もとい仏像展。これらもレプリカだけど。

ひだり みぎ
ガンダーラ美術を思わせる西洋系の顔立ちの仏が多い。まさにヘレニズム文化のような彫刻でこのあたりが東西文明の十字路だったことがよく分かる。まさに、ザ・シルクロードを実感させてくれる仏像だ。

まぁほとんどの展示品がレプリカで内容に乏しい博物館なので、10分程で次へと移動。

こちらも精巧に再現された王府モスク。

ひだり みぎ
1828年に建てられたものだが、1937年に破壊されてしまい、2004年に修復されたそうだ。インドネシアあたりのモスクと大きく異なる装飾で、如何にも中央アジアやロシア辺りのモスクといったデコレーションが施されている。


王宮モスクのほぼ正面、こちらの先にあるのがクチャ王が住んでいた王宮で、今は王府文物陳列館としてラストエンペラーの写真などが飾られている。


だが…。最後の王であるクチャ王 達吾提・買合蘇提氏が2014年7月30日、享年88で息を引き取られたそうだ。ちょっとプーチンに似ているクチャ王は、銀行頭取・農機製造工場長・通訳などを歴任し、2006年にクチャ王府が改装されてからはイメージ大使として再び王府で生活していたそうだ。いくら王様とはいえ、金融から農機メーカーまで守備範囲が広すぎる。


2008年撮影の家族写真。王様の御子孫は今も幸せにくらしているようだ。世が世ならば…な方々だろうに、記念撮影の写真の服装は妙に庶民的。…というか、ラストエンペラー氏の胴、長すぎるだろ。


ひだり みぎ
他にもラストエンペラー氏にまつわる展示品を見て回っていると、気付いたら王宮のお隣の王室歴史展館に入っていた。


ここではラストエンペラーだけでなく、歴代王の肖像画が簡単な功績と共に展示されている。


ひだり みぎ
歴代国王やらその貴婦人やら。


最後に敷地の端っこに建つモスクっぽい建物へ。


達吾提・買合蘇提氏の墓だった。

園内は他にもブドウ園があったり清代の城壁跡も残っていたりと幅広い内容にはなっていて、クチャ王の宮殿跡というよりは、複合観光・レジャー施設と思った方が良いだろう。

【クチャ王府】

住所:林基路街19号
電話:7210013
開放時間:09:30-20:00(5-9月)・10:00-19:30(10-4月)
入場料:55元

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