カシュガル天縁商務ホテル 宿泊記

カシュガルでのお宿はシートリップで予約した天縁商務酒店。新疆でのホテルには中国系予約サイトのシートリップがお勧め。アゴダやブッキングドットコムなんかの“外資”は新疆に於ける取扱ホテル数は多くなく、残念ながら全くもって使い物にならんかったわい。地図もアホみたいに適当だったし。


天縁商務酒店は全168部屋の中型ホテル。新疆・ウイグルらしさは一切無く、中国地方都市の典型的なビジネスホテルといった佇まい。悪く言えば没個性な商務酒店だけど、極寒のカシュガルで隙間風だらけとかお湯が出ないとかといった風情はあるけどボロい系の民宿は避けたかったんで、冒険を避けて無難な選択をした次第。

それよりビックリするのは周辺環境だ。中国最西端にある少数民族の町が夜11時前というのにこんだけギラギラしてるとは。
ひだり みぎ
天縁商務酒店が面する人民路周辺とその北側には老城と呼ばれるウイグル人の住居が比較的多く遺り、南側には漢民族の為の現代風な街並みが広がっている。ウイグル的な風情よりも快適なシティライフを過ごしたい方は、南側の漢民族エリアに泊まるのが良いだろう。逆に北側にはウイグル族的な風情のある安宿が多く展開しているようだ。

ホテル周辺には治安部隊の車輌や公安がウロウロ。ホテル内部も厳戒態勢かと思うくらいの治安対策が施されていて、エントランスで厳重な荷物検査を受けることになる。
ひだり みぎ
荷物検査員やフロントスタッフ等の従業員は皆さん地元のウイグル族の方で、フレンドリー且つ親切だ。フロントのお姉さんなど、私が明日の夜の夜行列車でクチャへと移動したいと知るなり、携帯アプリで空席状況や乗車券販売窓口の営業時間を率先して調べてくれた。


部屋の設えには古さを感じざるを得ないけど、税込200元弱というコストと立地を考えれば全然アリ。極寒のシルクロードは閑散期故、どこの町もホテルが安くて助かった。

ひだり みぎ
暖房もきちんと効いているので、ペラッペラなバスローブでも問題無し。

ひだり みぎ
水周りも時代を感じさせるが、まぁ及第点。

禁煙ルームなのに灰皿が置いてあってヤニ臭いのは問題かな。夜も遅く疲れてて部屋替えの為の移動が面倒だったので我慢したけど。
ひだり みぎ
埃をかぶったローションと一緒に置かれた有料コンドーム、その名もボンド007。このネーミングセンスが狂おしいほど愛おしい。


ドライヤーはインドネシアなんかでよく見る掃除機のような古びた壁掛け式。壁から機体を外すと受話器の送話口的な部分から温風が出てくるんだけど、音は掃除機並みで、もち手が熱くなり過ぎるくせに肝心の風の出力が弱いという欠点だらけの代物。

ひだり みぎ
さて…。部屋の観察を終え、ヤニ臭い空気をどうにかしようと窓を開けたら、窓の外は12時になろうとしてもこの明るさ。右手には光る毛沢東の像が建っていて、像の視線の先にはいかにも社会主義的なだだっ広く味気ない人民広場がある。なんか想像していたカシュガルの町と違うなぁ。

賑やかそうな町なんだけど、疲れと寒さでこの日は大人しく就寝。

前日までの仕事疲れが抜け切れておらず、翌朝は遅めの朝8時半に起床。それでも窓の外は真夜中の如く真っ暗だったので時計の針を再確認。でも、確かに08:30を示している。


いやいや、と思って調べたら日の出時間が10:21とかでワロた。当然お店なんかのオープンも日の出以降。午前中はやることがないんで、やはり冬の新疆では北京時間から2時間遅れの新疆時間ペースに合わせんといけなそうだ。


10時前、漸く窓の外が明るくなり始める。


冬のシルクロード、日照時間が短すぎる。でも、閑散期レートでホテルや観光地への入場料が安くなってるし、どこもかしこも人民だらけの中国で世界遺産が独り占めできるくらいに閑散としてるのは大きなメリット。

天縁商務酒店に関しては特に可も無く不可も無く。快適な滞在とまではいかないけど、立地面に優れた無難なビジネスホテルとしてはアリでしょう。

【天縁商務酒店 Tianyuan Hotel】

住所:カシュガル市人民東路8号
電話:0998-2801-111


Booking.com

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コメント

  1. ポンズ ポンズ

    イリ様
    ご無沙汰をしております。この度もコメント頂きありがとうございます!ブログの更新を滞らせてしまいましたが、何とか生きながらえております。

    それにしても、まさか7年も前にカシュガルの地に逝かれていたとは。紙の地図というだけでも隔世の感がありますが、7年も前ですと今とは町の雰囲気も違っていたかもですね。今回行ったら装甲車や自動小銃を構えた厳つい武警だらけでしたよw。もちろん飛行機の時間なんかにも北京時間の採用が押し付けられていましたし…。

    小生の今回の旅のハイライトは、クチャ郊外の荒山の間をチャータータクシーで爆走したことでしょうか。凄まじく荒れ果てた景色の連続で、完全にVRの世界でした。ぼちぼちサイトを更新していきたいと思いますので、今後ともご愛顧のほどよろしくお願い申し上げまする。

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