元ヒンドゥー寺院のワット・シー・サワーイ

ワット・マハタートの次は南に350mほど下った先にあるワット・シー・サワーイ。ここは元々スコータイ王朝以前に当地を支配していたクメール族がヒンドゥー教の神殿として建てたそうで、そのクメールの遺産をスコータイ王朝が仏教寺院としてリニューアルオープンしたので、ヒンドゥーと仏教の要素が絡み合った不思議な遺跡らしい。


典型的なスコータイ様式が殆どの史跡公園で、ドングリのような形をしたクメール式の仏塔・プラーンは遠目で見てもタダならぬ異彩を放っている。


ラテライトとレンガの二重囲いの中にクメール様式の塔堂が3つ横並びに建てられた特異な空間。ドングリ型というかタケノコ型というか、どう見ても仏教的な宗教建築物でないことは一目見ただけで判る。


プラーンの前には礼拝堂の列柱とプラーンを囲む回廊が残る。スコータイ王朝成立前に建てられた物だとするとスコータイ王朝が成立した1238年以前に造られたことになる。やはりアンコールワットに代表されるヒンドゥー寺院を立てまくったスーリヤヴァルマン2世により建てられたのだろうか。同じくタイにあるピマーイ遺跡も彼が手掛けた物らしいし。


どっしりとした重量感を感じさせるクメールらしい造りだ。恐らく煉瓦が剥き出しになった部分がスコータイ朝によって造り足された部分だろう。

ひだり みぎ低い基壇の上に建つプラーンは表面に漆喰でヒンドゥー的な装飾が浮き彫で施されていて、ガルーダ、ナーガや様々な神像が非常に躍動的に彫られているのが見える。

ひだり みぎ
3つのドングリ塔堂はそれぞれ小さな内室を持っていて、中央の塔堂だけは聖堂と直結してる。これらヒンドゥーの塔はスコータイ公園内のどの遺跡よりも古いものということになるが、石で造られているから他のどの遺跡よりも保存状態が良い。


典型的なクメール人の工法である迫り出し構造。アーチ部分の石を水平に少しずらしながら内部空間を作っている。

ひだり みぎ
境内には古代の井戸やリンガとヨニも。ドラクエとかだと小さなメダルを求めて井戸の中に入るところなんですがね。



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【2016年スコータイ・ピサヌローク旅行記】















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