ウェスティンホテル東京 クラブフロア宿泊記

ヱビスビール記念館でヱビスビールを堪能した後は、恵比寿ガーデンプレイスの一番奥まったところに建つウェスティンホテル東京へ。恵比寿駅東口改札からスカイウォークで5分ほど移動し、そこからジョエル・ロブションの脇を抜けるか地下のプロムナードを通ってのホテルへのアプローチとなる。地下を通れば雨でも濡れずに移動できるのはありがたいが、歩いたら10分程と、駅からは少々距離があるかな。

ひだり みぎ
高級ホテルはビルの高層階に入居するケースも多いが、ウェスティン東京は地下5階~地上23階の建物全てがホテルとなっていて、8つの飲食施設やビジネスホール、ウェディング施設等を完備された大型施設となっている。客室も5階から高層階まであり眺望に大きな差が出てくるので、今回はSPGのプラチナ特典で「最も展望の良い部屋」をリクエストしておいた。プラチナだと他にも「最上階の部屋」、「最も広い部屋」、「アップグレードの有無は問わず、一番早く用意できる部屋」というリクエストをオンライン予約時に入れることができる。

エントランスに一歩足を踏み入れると、重厚感のあるヨーロピアンクラシックな雰囲気のロビーに圧倒される。
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クリスマスデコレーションが思いっきり“格”が損なわれてしまってる感はあるが、厳格で重厚な帝政様式こそウェスティン東京の特徴で、エントランスに一歩踏み入ればもうそこはセレブリティな空間。メインエントランスを抜けると正面にはグランドピアノとペガサス像が置かれ、その奥には「ザ・ラウンジ」。横にはこれまたゴージャスな階段があり、中国料理「龍天門」のある2階へと繋がっている。


随分と気合の入ったクリスマスツリー。優雅な空間でちょっとお茶でも…と気軽に訪れる利用者も多く、いつもロビーは華やかに賑わってる。


一面に敷かれた大理石やぶっとい柱が特徴のフロントは階段脇の奥まった場所に設置され、3つの独立したカウンターでレセプション業務が行われてる。今回は若い女性が担当してくれ、事前リクエスト通り22階高層階のイーストビューという素晴らしい展望の部屋を用意してくれた。いつも最安値部屋の予約なのに忝い。


厚手の絨毯が敷かれて重厚感たっぷりのエレベーターホールから22階へ。これまたバブル時代を象徴するかのような重厚なデザインで老舗の風格を漂わしているけれど、開業は1994年とバブルの後。同じく1990年代にオープンしたパークハイアット・フォーシーズンズホテル椿山荘東京(現ホテル椿山荘東京)と並び、東京の元祖御三家に次いで”新御三家”と評された。それも今や昔、2000年代以降に山手線の東側にバンバンと高級ホテルが開業し始めたこともあり、東京の高級ホテルの中でもどちらかといえばウェスティンは地味な存在になりつつある。

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部屋は心地よい色彩のクラシックな西洋式のインテリアでまとまっていて、シンプルながらもエレガント。木目の美しいインテリアが多用され、非日常的なヨーロピアンクラシックの雰囲気たっぷりの空間になっている。

そしてこの空間の中で、ひと際存在感を放つのが真っ白なふかふかのヘブンリーベッド。ふかふかのマットレスと羽毛布団が柔らかすぎず硬すぎずの絶妙なバランスで体を包みこんでくれ、まさに“ヘブンリー”な夢見心地が味わえる。


これまたクラシカルなデザインのライティングデスクは十分な大きさ。チェアはどっしりとした肘掛の無いタイプのものがデスクの両側に1脚ずつ。キャスター付きのOAチェアのほうが快適ではるが、これはこれで部屋全体のコンセプトとも合致して高級な居住空間の雰囲気を生み出してるので良し。

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このデザインは好みが分かれるところだろうけど、たまには優雅なクラシカルヨーロピアンな非日常体験も良いものです。

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どこをとってもクラシカルなセンスのインテリア。ベッド脇のナイトテーブルやバゲージラックのデザインもしっかりと統一されている。


ベッドの正面にある大型キャビネットと引き出し。存在感ありすぎぃぃぃ。

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中にはテレビ・DVDや浴衣が入ってる。キャビネットが観音開きなのでテレビが横から見れないじゃん!と思ったら、台座が前後にスライドするようになっていてた。ブラウン管のごっついテレビの時代から使われ続けてきた年季物のキャビネットなのだろう。

ひだり みぎクローゼット横にはミニバー。ビールは土地柄やっぱりヱビス。

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コーヒーメーカーもあり、レギュラーコーヒーの他にディカフも用意されている。


バスルームもモスグリーンの大理石張りでなんとも優雅。独立したシャワーブースも備わっているので、浴槽にはハンドシャワーやシャワーカーテンもなくバスタブ周りが非常にスッキリした印象になっている。ただ、シャワーブースは若干狭さを感じるし、ハンドシャワーのフックは角度が悪いなど、最新鋭のホテルと比べると使い勝手は気になった。

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シャワーブースの脇は扉のないトイレ。スペースに余裕があるのに扉を設けないのにはどういった意図があるのだろうか。

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バスアメニティはいつものWhite Tea by Westinではなくロクシタン。二段構えの黒い箱の中にしまわれているのは歯ブラシ…髭剃り・コットン・ヘアゴム・ボディタオル・シャワーキャップ・クシ・綿棒・絆創膏などのアメニティ。細々と豊富に揃ってはいるが、バスソルトは無かったな。

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東京タワーや汐留が望めるイーストビューの景色。東京タワーは遠いが足元からしっかりと見える。


この日はパリで発生した同時多発テロの関係で、フランス国旗と同じ色の青、白、赤のトリコロールにライトアップされていた。

続いてエグゼクティブクラブの特典紹介。

ラウンジ営業時間:06:00-22:00
朝食:平日6:30-10:30 、土日祝日07:00-11:00
イブニングカクテル: 17:30~19:30

この他、1階のテラスでの朝食やグランサイズ恵比寿ガーデンというフィットネスクラブの利用も無料となる。


クラブラウンジは最上階ではなく17階。

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部屋番号を告げて入室した後は基本、放置プレー。勝手にやってくれ、と。マンパワーも足りてなく、食事の補充が間に合ってないし、食器の片付けも放置されていて、印象は良くない。たまたま「この日この時」だけなのかもしれないけど、ラウンジで感じた特徴を挙げてみる。

特徴1. 人が多い。
ラウンジは狭くはないが、イブニングカクテル時には凄い人。海外の方の占有率は60%くらいで、日本人同士のくせして英語と日本語のちゃんぽんで会話をしてる謎の人種もいた。

特徴2. 料理がすぐなくなる。
東南アジアや中国のウェスティンと比べると食事のラインナップがショボイのだが、数少ない料理が用意された瞬間に人が群がり、あっという間に料理がなくなっていく。その姿を傍から見ていると、餌に群がる鯉のようで…

特徴3. 料理を取るのも列に並ぶ。
上記特徴の1と2にも通ずることではあるのだが、小学校の給食みたいに横に列を作って一品一品を取っていくみたいになっている。ちょこちょこ人の波のない時に取りにいくのだが、皆様なかなか目ざとく狙っていて、新しいものが出ると直ぐ行列w

特徴4. スタッフに余裕がない。
余裕が無いのか能力が無いのか。お客に対するおもてなしの姿勢・ホスピタリティの心は皆無で、ただ単にホテルのラウンジで与えられた給仕をしてます的な考えで仕事をされているように見受けられた。外国人にクレームを受けてソーリーソーリーと謝り通すだけが仕事じゃないでっせ。

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補充も乾き物やデザートばかりで、小鉢に入ったような惣菜系のおつまみ3種類は最後まで取れずじまい。因みに、ホットメニューのメインはビーフシチュー。気を見計らって果敢にシチューに向かっていくも、一番前のおばさんが補充したてのお皿から無慈悲にもごっそり大半をお持ちになり、その後の3人がしっかりと最後の一滴まで搾り取り、私の目の前にはシチューが入ってたボウルのみが残されるという無残な結果にw立派な内装に反して中身はまったく高級感も何もないし、静かな時間・空間を求める方にも向いてない。

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アルコールもしょぼく、オーストラリア安そうなスパークリングワイン、赤ワイン、白ワインが一種類ずつにヱビスビール。これにハードリカーが幾つか置かれているくらい。勿論ドリンクのリクエストなどを取りにこられるといったことも一切なく、全てがセルフサービスだ。

ラウンジがこの調子では「豊かな時間」と「豊かな空間」というウェスティンのテーマが虚言にしか聞こえない。
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こんなラウンジは早々に切り上げ、22階のジャズバー“コンパスローズ”へ。毎日17:00以降は一人当たり1,000円のカバーチャージがかかるが、ウェスティンの宿泊者はこれが無料になる。


フローズンマルガリータ(1,450円)。ドリンクメニューは意外とお手頃。
夜景もきれいだし、奥まったところではピアノの生演奏をやってて雰囲気良好。バーテンダーも気さくでおもろいし、始めからラウンジじゃなくてこっちに来れば良かったか。

【ドリンクメニュー】
こちら(公式サイトに飛びます)

【ライブミュージックスケジュール】
木~日:20:20~ / 21:20~ / 22:20~ / 23:20~ (各回40分)
火~水曜日:19:00~ / 20:00~ / 21:00~ / 22:00~ (各回45分)
上記時間帯はカバーチャージ以外にミュージックチャージとして一人頭1,000円かかるが、ホテル宿泊者はこちらも無料になる。

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酔い覚ましに散歩、バカラの煌めくシャンデリアがまた華やかだ。

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朝は朝食会場のテラスに向かうも、エントランスには長蛇の列。諦めてラウンジにて東京のパノラマを楽しみながら食べることに。

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ラウンジでの朝食にしたら十分な内容だけど、テラスでの朝食を楽しみにしてたので、ちょいガッカリ。こないだのシェラトン都東京ホテルもそうだったけど、やっぱり東京のホテルは忙し過ぎるのかな。夜にロビーに降りた際も、荷物を抱えた白人女性が迷ってて、誰も彼女を助けるスタッフがいなかったのか、フロントの場所を私に聞いてきたくらい。従業員の数もギリギリで切り詰めてやっているのか、各スタッフにゆとりも感じられないし…。続々と外資系高級ホテルが参入してくる東京のホテル事情を鑑みると、このままでは没落してしまうのではないかと余計な心配すらしてしまう。

⇒2017年5月15日追記
ウェスティン公式ページで「2017年5月15日(月)より、ウェスティン・エグゼクティブ・クラブの特典を拡充いたしました」とのアナウンスが入りました。
ザ・バー(1階)およびコンパスローズ(22階)でのイブニングカクテルサービスがクラブ特典に含まれるようになったのだと。これは嬉しい改善だけど、大量に押しかけるであろうSPGプラチナ僧によりコンパスローズの雰囲気が損なわれやしないか心配でしょうがない。

ウェスティンホテル東京/Westin Hotel Tokyo


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住所:三田1-4-1, 目黒区, 東京, 153-8580
電話: 03-5423-7000
その他:成田・羽田空港への直行リムジンバスあり。羽田便時刻表成田便時刻表

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コメント

  1. ポンズ ポンズ

    グリーン様
    ウェスティンは恵比寿の落ち着いた雰囲気に見合った洗練されたホテルという感じではあるのですがね…ラウンジは宿泊客の食欲に食べ物の供給が全く追いついてなかったので、ラウンジでまったり派にはウェスティンでの週末ステイはおススメできそうにありません(苦笑)
    東京のホテルは一時期に比べれば宿泊費が落ち着いてきたとはいえ、SPGは選択肢も少なくて選びずらいですよねー。
    最近では日によって舞浜のシェラトン東京ベイが15,000円~と安くなっているので宿泊数を稼ぎに行きたいのですが、場所柄、一人で泊まるようなところじゃないので躊躇ってますw

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