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ジョグジャカルタからスラカルタ(ソロ)へ


ジョグジャカルタでの7泊があっという間に過ぎ、ジョグジャを離れる日がやってきた。次なる目的地はジョグジャカルタと共にマタラム王国の王位継承争いにより分裂した王家が拠点とし、マタラム王国の宮廷文化の中心を担ってきたスラカルタ(ソロ)。今では消滅してしまったマタラム王国の王都として栄えた古都で、バティック、ガムラン音楽、影絵芝居、ジャワ舞踏など伝統文化の中心地としてインドネシアの伝統芸能を育んできた文化都市である。ジョグジャカルタやバリなどに比べてソロは観光地としては目立たない存在だが、観光地化してしまったジョグジャカルタに比べ、ソロはまるで忘れられた土地のように古都としての姿をそのまま残して独自の発展を遂げてきたそうだ。ジョグジャとソロは京都と奈良の関係に似てるのかな。

移動はジョグジャのトゥグ駅からローカル列車にて。ジョグジャからは1時間程度で着くようだ。小心者の小生は当日券が買えないことを危惧し、出発前日にソロへの乗車券を買い求めにトゥグ駅北口の主玄関へと向かった。
ひだり みぎ
1887年開業と非常に歴史のある駅だ。


立派な洋館のような駅舎で、小さいながらも電光掲示板まで付いている。


カスタマーサービスで入手した時刻表。ジョグジャからソロまでは一日13便も出てるじゃないですか! これなら乗りっぱぐれる心配はないだろうが、折角来たので明日の乗車券を押さえておくことに。
チケットカウンターにて乗車したい列車の出発時刻を伝えると、発券は出発3時間前からとのこと…
「満席にはならないからさ!ドンマイ」的な慰めを受け撃沈。完全なる徒労に終わる。

翌朝。

チェックインを済ませ、ホテル前に待機していたヤル気の無さそうなベチャ運転手に駅まで送ってもらうことに。思いっきり悪人面だけど、一応はホテル専属のベチャだし安心だろう。

しかも、ベチャステーションにはフェニックスホテルから主要目的地への運賃が明記されているし、これなら法外な運賃を吹っかけられる危険性もないだろう。

ここまで安心要素があっても簡単に裏切ってくれるのが当地のベチャ運転手。トゥグ駅まで50,000ルピアとか、全くもって訳の分からぬ商売話を持ち掛けてくる。マリオボロまで20,000ルピアなのにマリオボロの手前にあるトゥグ駅まで50,000ルピアとは一体どういう了見だ。抗議をするとあっさり20,000ルピアに訂正するあたりも許し難い。地理感覚の分からないであろう外国人を狙ったあからさまなボッタクリ、朝から感じ悪いなぁ。

坂道をスイスイと走る悪徳運転手に運ばれ、5分程でトゥグ駅へと到着した。が、ソロ行きの発券窓口と改札口は線路の反対側の南口ですよ、と。…昨晩チケットを買おうとした時に時に教えてくれよ。

南口は洋館造りの北口と比べたら大分見劣りする大きさで、大観光地とは思えないほどこじんまりとした駅である。

駅の入り口脇の小屋にあるチケットカウンターで何も言わずにお金を出すと、何も言わずに切符とお釣りを返された。まるで自動販売機のようだ。

ジョグジャから70キロ離れたソロへの鉄道運賃は8,000ルピア(≒70円)。ホテルからトゥグ駅までの数百メートルで50,000ルピアと吹っかけてきた運転手の強欲さを強調するかのような良心的価格設定だ。

入口で駅員に乗車券を見せて構内へと進む。

思ったより全然立派な駅構内。プラットホームは1-6番線の計6つで、1-3番線と4-6番線の間にATMやキオスクが設置されている。

ひだり みぎ
入線してきた09:10ジョグジャ発のPRAMEKS276号。ジョグジャ―ソロ間は今回乗るPrameks号とSriwedari号がピストン運行しているようだ。頻繁に運行しているので乗車券を事前購入する必要も無い(というか、できない)。

ひだり みぎ
清潔な車内には4人かけボックスシートが並び、端っこだけ2人かけ席が向かい合って並ぶ。時間には正確なようで、定刻通りに出発した。


トゥグ駅では空席も目立ったPrameks号だが、次のルンプヤンガン駅とマグウォ空港駅であっと言う間に満席となった。 満席も満席で、地べたまでもが座席といった有様だ。


大量の乗客が乗り込んできたタイミングで車掌と短剣を腰に据えた警察によるパトロール。


ジョグジャを出て一時間、古き良きインドネシアの王朝文化が息づく古都ソロ・バラパン駅に到着する。ジョグジャのトゥグ駅もそうだったが、ホームの床は大判のタイルが張ってあり非常に清潔で、キオスクなんかも出店してる。

ひだり みぎ
やってきましたスラカルタ。


駅を出た瞬間に運転手軍団に囲まれる。


駅前にはベチャが並び、地方都市の佇まいを見せるソロ駅。出口で積極的に営業をするような強欲・強面系はもう勘弁なので、奥まったところで行儀良く座っている控えめなオジサンと交渉すると、滞在先のMギャラリーホテルまで20,000ルピアで行ってくれることに。

ここのベチャは人力で移動速度は時速10km程なので、街を見学するには便利な交通手段。バイタクとも違って前方に座る形になるので、日常より目線が低く視界が開けるのもゴーカート感覚で楽しいし。

守りたい、この笑顔。

鉄道駅から20分くらい走っただろうか。お爺さんに漕いでもらったので、途中で何度も健脚なベチャ運転手に抜かれながらもMギャラリーホテルに到着した。炎天下の中を1回りも1回りの年が上の長老に20分も漕いでもらい恐縮だったので、少し多めに運賃を支払ってサヨナラする。すると、ホッコリ笑顔でチップを謝絶して、言い値の20,000ルピアだけ受け取ろうとする誠実なお爺さん。ソロ到着20分でいきなりこの町が好きになりました。

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