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本家より本家らしいマンクヌガラン王宮


次なる目的地はマンクヌガラン王宮。

先程のカスナナン王宮と合わせて一つの町に二つの王宮が併存している裏には複雑な歴史がある。
先ず、1745年にマタラム王国のパクブウォノ2世がソロに遷都した際にカスナナン王宮を建造。しかし、10年後の1755年にはマタラム王国がジョクジャカルタ王国(スルタン王家)とスラカルタ王国(ススフナン王家)とに分裂。更に1757年には王位継承問題のイザコザの中でススフナン王国が分裂し、分家となったマンクヌゴロ王家が新たにマンクヌガラン王宮を建造したと。なんで、本家中の本家がカスナナン王宮で、マンクヌガラン王宮はソロの分家筋となる。

入場料は20,000ルピアで、お心づけとしてガイドに50,000ルピアを払えとのこと。でました強制チップ制度。王宮内は専属ガイドによるツアーで回る形になっているそうだが、支払金額まで指定されてしまったらもはやチップとは言えまい。

イスラム教を国教としていたマタラム王国の名残なのか、入り口のゲートは妙にイスラム風。

敷地の中央に設けられているのがプンドポと呼ばれる大理石の大広間。中央が一段と高くなっているダイナミックな寄棟造りの瓦屋根が特徴で、屋根の下は東屋のように外壁のない柱だけの空間になっている。屋根を支える梁と柱は釘を一切使用せず、木組みにより造られているのも面白い。

靴を脱いでピカピカの大理石の上へ。ここからツアーガイドがスタートする。
素足になってペタペタと王宮内を巡っていくと、風通しが良く総大理石張りの広間は足の裏がひんやりと気持ち良く快適さに驚かされる。赤道直下のジャワならではの建築様式だろうが、王宮内を進むにつれてオランダ統治の影響を色濃く受けているのが分かるヨーロッパ風の空間も多いことに気付かされる。

ツアーが始まり、先ず教えられたのはプンポトの意味。民衆と王とが接する場所であり、行事が行われたりワヤンや宮廷舞踊が演じられるパビリオンであるそうだ。
ひだり みぎ
巨大な空間、狛犬ならぬ4頭の黄金の獅子像、大理石の床、くすんだ黄金色に煌めくシャンデリア…分家なのにカススナン王宮と比べたらなんとも王宮らしい空間となっている。片隅にガムラン楽器が並んでいて、ジョグジャカルタの王宮と張り合ってかここでは定期的にガムラン演奏やジャワ舞踊が披露されることもあるそうだ。天井が高く、音響効果は抜群だろう。


屋根には8種8色の神秘的なバティック文様が描かれていて、ヒンドゥー教の世界観を表している。黄、青、黒、緑はそれぞれ眠気、災難、空腹、苛立ちを防ぐという意味で、白、檀、赤、紫はそれぞれ性欲、恐怖、魔力、悪の考えを防ぐという意味が込められているそうだ。

ひだり みぎ
国王と王妃の肖像画。何たる美男美女であろう。


王子様はジャカルタの大学に通われているそうだ。


大広間の奥には博物館があり、王族所有の装身具、装飾品コレクション、アンティークジュエリー、海外からの贈答品、聖剣クリスなどが展示されていて、中々見応えのあるセレクションが揃っているが、残念ながら博物館内では一切の写真撮影が禁止されている。


展示品の中で興味深かったのは男性用の貞操帯。スルタンが外国訪問などで長く王宮を留守にする時に装着して行ったそうだが、そんなもんまで黄金でこしらえなくても…


回廊、中庭の優雅な雰囲気にはオランダによる影響も見て取れる。


本家も見習うべきこの手入れ。噴水付きの池には鯉まで泳いじゃってます。


西洋的かと思いきやこちらはヒンドゥー教のリンガ像。

ひだり みぎ
コロニアル調の宮殿風テラス。ジョグジャ・ソロの4王宮の中で最も王宮然とした建物になっている。


椅子の背もたれには黄金のガルーダ。いかにもインドネシアの王宮って感じでしょう。

ひだり みぎ
貴賓を迎える応接間。さっきの本家王宮のみすぼらしさがギャグに思えてくる派手やかさだ。

ひだり みぎ
食堂は現役で使われているそうで、ここにも王宮の権威や財力を誇示するかのような立派な展示物が並んでいる。

ひだり みぎ
細かいヒンドゥー教もチーフの彫刻が施された象牙細工。

ひだり みぎ
西洋と東洋のコラボ品:ガムランの様子を描いた西洋的なステンドグラスの衝立。

そんなこんなで優雅な王宮生活を偲びながらのマンクヌガランツアーは終了した。全部で40分くらいだったかな。ジョグジャとソロの4王宮の中でも最もよく宮廷生活が窺い知ることができる王宮だと思う。強制チップには辟易するが、おススメな観光スポットの一つです。


開館時間:
月~土:08:30-14:00
日08:30-13:00
入館料:20,000ルピア+チップ

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