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ムラピ(メラピ)山の麓村・カリウランへ


パクアラマン王宮の次は霊峰ムラピの山麓の村・カリウランまで遠出してみることに。ムラピ山は標高2,911m、富士山のように美しい円錐状の単独峰で、ジョグジャカルタでは古くから崇め奉られてきた聖なる山である。しかし、その神秘的美しさとは裏腹に約40万年前から噴火を繰り返してきた世界でも有数の暴れ火山としても知られている。2010年に300名超の人命を奪った大噴火は記憶に新しいところだが、現在は小康状態が保たれているとのことで、トレッキングツアーや被災地見学ツアー、朝陽鑑賞ツアー等が開催される観光スポットとなっているようだ。

ムラピ山へは北麓のセロ村と南麓のカリウランが登山の起点となる。本日目指すカリウランはムラピ山(メラピ山)の裾野、標高約800~900mに位置する山間の村で、ジョグジャからはローカルバスで1時間ほどの距離にある。

先に立ち寄った観光案内所の担当に拠ると、カリウラン行きのバスはテルバン・ミニバスターミナル(Terban Bus Terminal)から出ているとのこと。


テルバンを目指し、ジョグジャのど真ん中を南北に貫通するチョデ川を越える。ジョグジャでは南北の軸が非常に強い。北のムラピ山、南のインド洋に挟まれていて、ムラピ山を水源とする小川が何本も海に注いでいる為、市内を東西に縦断すると何本か川を渡ることになる。このチョデ川も30Km北にいったムラピ火山を源流としていて、噴火の後には火山灰と降雨で形成された泥流がジョグジャ市内まで流れ込んで河床が上昇したそうだ。凄まじい火山の威力である。


川を渡り、バイクの修理工や鍵師の店が並ぶ下町風情の中を歩く。


拡声器を通して響き渡る独特なイスラムミュージックが異国情緒を漂わせる。


Simanjuntak通りを北に折れて直ぐの所にバスターミナル的な広場を見つけたが、どうにもバスの姿は見当たらない。右往左往して困り果てていた自分を見かねてか、真っ黒に日焼けした爺ちゃんがインドネシア語で声をかけてくれ、携帯の翻訳アプリで道案内を乞うたところ、Simanjuntak通りの北を指差すお爺さん。どうやらバスターミナルもっと先にあるようだ。テラマカシ!


交通量も比較的多く、適度に店舗が並ぶ下町風のJalan Simanjuntakをひたすら北上。しかし、歩いても歩いても歩いても一向に現れないバスターミナル。

20分くらい歩いただろうか。Simanjuntak通りを北上して通りの名前がカリウラン通りに変わって直ぐの所に停車中のミニバンがカリウラン行きのバスだった。

バスターミナルでもなんでもなければ標識が建っているわけでもないので、こいつが停車してなかったら危うく行き過ぎるところだった。

で、このバスが凄いのなんのって。シートは中のクッションや木板が剥き出しで、ボディの鋼板は腐食しきって錆穴開き放題。人間で言うと200歳くらいのご老体が現役バリバリみたいなレベルだろコレ。

着席を躊躇させるオンボロシート。

ひだり みぎ
ボディを覆うビニールも朽ち果て、錆が進行しまくって腐食し放題のボディパネルが丸見えになっている。外板は真っ黒い塗装を塗りたくって誤魔化してるけど、内側は老いきった醜怪な容貌を隠そうともしていない。今みたいに性能の良い防錆鋼板がなかったとはいえ、酷いものだ。

ひえーーーっ。
ひだり みぎ
コレ、何が辛いって、ある程度の乗客が集まるまで出発しないんで、それまでサウナのような社内に閉じ込められるんです。中はもう蒸し風呂状態で拷問状態。その中でヘルメット被りっぱなし&ヒジャブ巻きっぱなしとか、狂気の沙汰としか思えない。


40分程待って漸く出発進行。ドア開けっ放しで走るので、走ってるうちは風が吹き付けて気持ちが良い。

出発したバスは乗客を乗り降りさせながら走る鈍行運転。

ふとバスを降りていったオジサンの背に目を向けると… 「Masturbation is not a crime(自慰行為は罪に非ず)」自慰を犯罪と見做すような原理主義的クリスチャンに反対してのことなのか、妻に自慰行為を非難されたことに対する抗議か知らんが、ドストレートな主義主張を訴えながら町を闊歩する勇気にアッパレ。

鈍行運転のまま1時間程走り、カリウランの町へと到着した。

カリウランの村に着く頃には乗客は私一人。運賃10,000ルピアを払い、終点近くにあるバイタクの詰め所みたいなところで降ろしてもらう。


ここからの移動はバイタクで。彼のランチタイムまでの3時間程借り切って80,000ルピアで商談成立。ただ、事前下調べ無しで来たので行先は彼のオススメコースに従うことに。彼曰くカリウランの見どころは3箇所。翻訳アプリに拠ると、「Merapi自然の科学火山博物館」「山の公園」「被災の村博物館」という3箇所を巡ってもらえるらしい。

行先とチャーター費用が纏まったところでいざ出発。

標高800-900mの高地に広がる牧歌的景色。火山灰を被った被災地ではキャッサバ等のイモ類が栽培されているようだ。


ぐんぐん山をかけ登っていくバイタク。山の中腹にあるだけあって下界のジョグジャよりは凌ぎ易く、バイクの風が心地良い!


カリウランの中心地から15分程バイクを走らせて到着した最初の目的地は火山博物館。背後には雄大なムラピ山がそびえ立つ。

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