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歴代スルタンが眠る神聖なるイモギリ陵墓


今日はローカルバスを乗り継いでボロブドゥールに向かう当初の計画からタクシーチャーターでの移動に切り替えた為、午後をまるまる別の観光に充てることができるようになった。ということで、帰りのタクシーで観光案内書で入手したパンフレットと睨めっこ。目ぼしい観光地を探したところ、歴代スルタンが眠る神聖なるイモギリ陵墓がジョグジャの南郊バントゥル県イモギリ郡の丘陵にあるという。マタラム王国のスルタン・アグン(1645年没)から王家分立後のジョクジャカルタ・スルタン家のハメンクブウォノ9世までの代々の王族が葬られている、日本で言えば天皇陵的なところだろう。他人の墓参りをする趣味は無いが、ちょっと見てみたい気もしないでもない。早速タクシーの運ちゃんに商談を持ち掛け、150,000ルピアでイモギリ陵墓に向かってもらうことに。

ボロブドゥールへの往復300,000ルピアに加えて新たに仕事が纏まった悦びだろう、運転手は破顔一笑、嬉々としてガソリンスタンドへと向かい燃料補給。

PERTAMAXでリッター9,100ルピア(≒80円)、Premium(オクタン価をやや低く抑えている廉価燃料)で7,400ルピア(≒65円)。ジョコ政権がガソリンへの補助金を削減したとはいえ、まだまだ実勢価格より安く国営企業に販売させているようだ。国営企業の損失はどうせ国庫から補填させるんじゃなかろうか。

イモギリはジョグジャの20kmの南方に低く連なる丘の一つにある。

ジョグジャカルタ市内を抜け、南に広がるインド洋方面へと続く田舎道をひた走る。ソロ川の最上流になるジャワ島の南部はインド洋に並行して数百キロに渡り低く連なる台地となっている。石灰岩の台地は保水性がないため稲作に適さず、採れる作物は専らとうもろこし、野稲、キャッサバ等であるようだ。王家は旧宗主国であるオランダに地味の肥えた良い土地を収奪され、貧しい土地が王侯地として残されたのだろうか。

市内から田舎道を走る事30分程度、土産屋の集積する駐車場で降ろされた。駐車場といってもバイタクやタクシーが屯しているわけではないので、イモギリに来る際にはタクシーをチャーターして来るのがベターなようだ。

駐車場から陵墓へは歩いて10分程。

ひだり みぎ
イスラムっぽい橋の向こうから正式な参道となっているようで、ここから墓のある丘までは一本道となる。


oh…凄まじい階段。345段あるようで、中々の傾斜である。


クタイ王国から脈々と続く王家家系図が掲示されている。ここイモギリの石段の上には古マタラム王国第3代の王でマタラム王朝きっての英傑であったスルタン・アグン(1645年没)から王家分立後のジョクジャカルタ・スルタン家のハメンクブウォノ9世までの歴代の王族達が葬られている。


登りきった際に見えてきたジャワ・ヒンドゥー風の割れ門。


振り返ると絶景。

ひだり みぎ
厳かな雰囲気だ。


心臓破りの階段を上り終え一息ついていると、伝統衣装に身を纏った墓守の方々に声をかけられる。ここから先は王家の墓という特別な場所の為、ジャワの伝統衣装&素足という正装装備での参拝が義務付けられているとのことで、右の男性と同じ格好に着付けしてもらえることに。着付け料金は10,000ルピア。服や頭巾は少々かび臭かったけど致し方あるまい。それよりきつかったのは裸足での移動。灼熱の石段を登り下りした結果、低温火傷したのか一晩経ってから足の裏が軽く水脹れしてしまった。


中は門ごとに幾つかのエリアに分かれていて、それぞれ時代ごとの王族の墓が作られ祀られている。敷地内には年輪を重ねた立派な大木が聳えたっている。日本の神社も然り霊や神気が寄りやすい場所は必ずご神木が存在するが、それはジョグジャカルタでも同様のようである。


スルタン・アグンの墓は多くの墓守に護られた一番上の小さな墓室に祀られている。 ここが何とも厳粛な雰囲気で神秘的。3~4人程しか入れない真っ暗闇の小部屋の中央に一際大きな墓石があり、香が焚かれ、祈祷が捧げられる。供養に線香というのも日本と同じで興味深い。小生も墓守に促されるままにチップを床に置き、見よう見まねで跪き、手を合わせ、そして叩頭する。いや、叩頭というよりは、額を地面に擦りつけるイメージか。静かで、真っ暗で、下界俗界とは違う緊張感が張りつめていて、偉大なるジャワの先祖から発せられる霊感が感じられる。中々体験することのできないスピリチュアルな経験だ。

現在生きている我々の背後にはそれぞれ凄まじい数のご先祖様が存在し、辿っていくと一つの方向に収斂されていく。アダムとイブではないけれど、人類を辿っていくと人類皆兄弟なので、どんな霊にも感謝や情を向けてもバチが当たるものではないだろう。今後のジョグジャカルタ・ソロ旅行を楽しむことが出来るようお祈りさせて頂き、ゆっくりと墓室を後にする。

【イモギリ陵墓】

開放時間:
日・月 10:00-13:00
金   13:30-16:00

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