チェンラーイ発チェンセーン経由ゴールデントライアングル行き

標高400mのところにあるチェンラーイ、日中は汗ばむ程に暑くなるが、朝晩は長袖パーカー1枚では肌寒いくらいに冷え込んでくる。

ひだり みぎ
朝7時を回ったところだが、街はまだ静寂に包まれている。これでド派手な時計塔ともお別れ、本日は朝一でチェンライから北に約60km、メコン川の畔に栄えた古都で、マンラーイ王の出身地・チェンセーンへと移動する。メンライ王がチェンマイを建都する1262年まで、ナンナー・タイ王国(とその前身チェンセーン王国)の都として繁栄した街で、今でも城壁や瓦礫と化したストゥーパや寺院跡を街の内外に残す歴史溢れる地方都市だ。だが、はっきり言って今回はチェンセーン自体に用はなく、更に10Kmほど北上した先にあるゴールデントライアングルと、トライアングルのラオス側にある中国資本の金三角経済特区で営業するこれまた中国資本のカジノが主たる訪問目的だ。

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既に7時を回っているが、あちらこちらで托鉢の様子も伺うことができる。


托鉢の為に練り歩くお坊さんの流れに沿って歩いていると、バスターミナル近くのワット・チェットヨートへと辿り着いた。

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本日の旅の安全とカジノでの大勝を祈願。

今回のチェンラーイ滞在ではバスターミナルの北側を中心に攻めたが、南側にも旅行会社や安宿密集地帯があるようで、チェットヨート寺の周囲では旅行者相手のレンタルバイクやレンタルサイクルショップも盛んに見かける。

115ccのバイクが24時間で200B(電話番号093-2727-081)、自転車は1日70Bというのが大体の相場のようだ。まぁ規模の小さい街なので、郊外まで攻めなければ徒歩でも十分に見て回ることができる街なので、余程の事情が無い限り自転車は不要かと。


朝のチェンラーイ第一バスターミナル。


流石タイ北部の観光拠点とだけあってチェンコーンやメーサーイなど、チェンラーイ以北へのバスが多く発着するようだ。新年を田舎で迎えるために帰省するのか、大きな荷物を抱えたタイ人も多い。

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1245 462と書かれたチェンセーン行きの緑のローカルバスに乗り込む。ここからチェンセーンまでは約90分の移動で、運賃は37B。もう少し綺麗でエアコンも完備したゴールデントライアングル行きのロットゥーも出ているが、定期出発のローカルバスと違って満員になるまで待たないといけなかったので、今回はバスで移動することに。これだけ涼しいのでエアコン要らずだし、ミニバンにタコ詰めにされるよりは乗客もまばらなバスで移動した方が快適さ。


とうもろこし畑が一面に広がる田舎景色のど真ん中をノロノロと走り抜けるローカルバスの中、窓全開で風を受けながらタイの長閑な風景を眺めるのが気持ち良い。途中、比較的大きな村落で一時停車となるものの、予定通り9時過ぎにはチェンセーンに到着した。


バスはチェンセーンの市街地を東西に貫くPhahonyothin通りに到着する。チェンセーンまで乗っていた乗客はオジサンと私の2人のみ。2人に対して5~6人のドライバーたちによる壮絶な客引き競争が展開される…と思いきや、腕を捕まれ羽交い絞めにしてくる中国やベトナムの強引な輩と違って結構あっさり引き下がってくれた。タイ北部はシツコイ客引きはいないし交通網も整っていて移動が楽、安宿が多く飯も美味い、そして治安も安定している、と。今回の旅行も間もなく折り返し地点を迎えるが、旅行に伴うストレスは殆どかからず、いまのところはのんびりゆったりと休暇を過ごすことができている。

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さて、このチェンセーンであるが、チェンラーイが可愛く思えるほど静かで何もない。メコンの広大な風景と対岸に広がるラオスの大地を前にゴザを敷いてピクニックをしている人たちがいたりと長閑な風景が広がり、街中には至る所にチェンセーン様式の寺院や仏塔跡が残されていたりと、すっごくひっそりとした平和な長閑な田舎町だ。ただただ誰にも邪魔されずベンチに座ってメコンの川を眺められるので、心の安静にもってこい。本当に静か。


少し上流にいったところにある日陰で暫く川の様子を観察していると、中国語が書かれた貨物船と中型バルク船が停泊した。水量が少なくても航行できるように底の平たい川用の運搬船だ。母なるメコンは雲南を下りタイ、ラオス国境のこの町をゆったりと流れていて、メコン川を通じて中国雲南と結ばれたこの町ではラオス・ミャンマー・中国との国際交易が盛んに行われているようだ。真っ黒に日焼けした(あるいはミャンマー人かもしれない)半裸の荷役労働者が米俵のような大きな袋詰めの荷物やランブータンの積荷などを働きアリのように流れ作業で忙しそうに船倉から降ろし、ちょっと金持ちそうな太っちょの現場監督役のような人間が日陰から怒ったような口調であーだこーだと指示を出している。

うーん、メコンの流れを眺めていると不思議なもので心が落ち着いてくるし、幾らでもボーっとできる気がしてくる。でも、先へ進まねば。今日はカジノとゴールデントライアングル見学の計画を立てている。
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このチェンセーンからゴールデントライアングルへの移動だが、ソンテオやロットゥーだと20Bで、片道500B、往復800Bを払えばボートでの移動も可能だそうだ。ソンテオは出発まで待つことになるしボートは高いので、今回は中間を取ってトゥクトゥクを150Bでチャーターすることに。計画では後でカジノ会社が手配する無料ボートに乗船するので、今ここで金払ってまでボートトリップをする必要は無い。問題は、そういった無料のボートサービスがあるかだ。ネット情報では対岸のラオスまで船をチャーターして100-200Bを払っている方が殆どで、こればっかしは行ってみないと分からない。

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良い人オーラ全開のトゥクドライバーを発見し、チェンセーン→ホテル→ゴールデントライアングルの移動が150Bで話が纏まった。道中にあるホテルで荷物を降ろしてからゴールデントライアングル近くのカジノ資本のアジトへと向かう。

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チェンセーンでの宿はオープン間もないGolden Nakara Place。真新しい部屋のダブルベッド、朝食付きで一泊2000円弱。


マイナス点1=蚊が多い。
マイナス点2=朝飯が貧弱。朝早かったからか、トーストとインスタントコーヒーしかなかった。
マイナス点3=この価格帯のホテルにはしょうがないことだが、シャワーと洗面所・トイレの仕切り無し。
マイナス点4=市街地から若干離れている。辺りは犬の遠吠えしか聞こえない真っ暗闇に包まれるので、夜の行動はちょいと怖い場所にある。夜7時過ぎくらいに飯を調達しようと外に出たらもう真っ暗ですから。
他のチェンセーンのホテルに泊まったことがないので比較はできないが、もう少し街に近いホテルの方が移動の便が良いのは確か。

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