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ラオスで見た厳粛な托鉢儀式


疲れているはずなのに朝5時前に起床。初めてのラオスに無意識の内に気が張ってしまっているのか、どうも寝つけない。外は既に陽が昇っているようなので、鶏の鳴き声と遠くを走るバイクの音が微かに聞こえる静かな朝、霧靄でかすむパークセーの町をゆっくりと散歩することに。

ひだり みぎ

ひだり みぎ

ひだり みぎ
こんな感じの2-3階建ての建物が目立つパークセーの町には、どことなくプノンペンに通ずる妖しげで廃れた雰囲気を感じる。

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おっ、なんじゃこりゃ。突拍子も無く道路に敷かれた絨毯。

ひだり みぎ
続いてこちらも無造作に車道に置かれた椅子と食べ物。どうやらここは托鉢僧の集団が通って行く道筋に違いない。托鉢といえば敬虔な仏教国ラオスを象徴する朝の儀式。修行僧が鉢を持って町を練り歩いて信者から食糧などを乞う修行で、信者は施しをすることで仏教への帰依を示して功徳を積む。ラオス北部の世界遺産の町ルアンパバーンが有名だが、ここパークセーで行われていても何ら不思議ではない。


ホテルで近くの寺院を聞き出して、メコン川の支流セコーン川の畔にひっそりと立つというワットルアンという寺院へと向かうと、確かに川沿いにタイの寺院顔負けの目が覚めるほどド派手なストゥーパが立ち並ぶ寺院が見えてきた。全然ひっそりとしていないじゃないか。

ひだり みぎ

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派手だなー。もうまさにこってこての上座部仏教寺って感じ。周りには誰もいないようだがゲートは空いているので立ち入りは許可されているのだろう。静けさ漂うワットルアンに入ってみる。

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朝もやが濃くかかる中、静寂に包まれる朝の経堂。


寺の奥にはセドーン川がゆっくりと流れている。川は汚いが、なんだか心洗われる気分である。


おっ、僧侶発見!ぼちぼち朝の托鉢に出かけるとのことだ。驚くほどに流暢な英語でそう言った。

ひだり みぎ
若い僧が三々五々と正門に集まりだした。こんなに小さな町にこれだけの少年僧がいるのかと驚かされる。中には小学生くらいの子供のお坊さんも沢山いるが、彼らは地方から出てきている子がほとんどだという。子供に立派な僧侶になってほしいという母親の願いや、家は貧乏だが教養を積みたいという子供達が地方から都市部の主要寺院に出家してくるのだろう。ラオスの寺院は教育コミュニティーの機能も担っていて、大きな寺では一般教養以外にも英語やコンピューターなども習うことができると、そう嬉しそうに英語で教えてくれる若い僧侶たち。


寺院横の仏教徒英語教育センターで毎日英語の勉強をしているそうだ。きっと英語を話したくて話したくて仕方がなかったのだろう。にっこにこの笑顔で嬉しそうに話をしてくれる。


さて、ある程度の人数が集まったところで年配の僧侶に先導されて修行僧の少年たちが列を成して出発していった。カンボジアやタイなどでも1人か2人組の僧侶が托鉢をしている姿は見かけたが、ここまでの集団托鉢は初めての光景だ。

ひだり みぎ
早朝の静寂が辺りを支配する中、僧侶が鉢の蓋をずらす「カンカン」という音とペタペタと裸足で地面を踏み鳴らす「ヒタヒタ」という音だけが響く。何とも幻想的な世界である。


僧侶の列が去った後も祈りを捧げ続けるお婆さん。毎日毎朝、雨の日も風の日も変わらずに昔からこうしているんだろうなぁと思うと胸がいっぱいになるし、いろいろと考えさせられる。


朝焼けもまだ始まらない、薄暗い霧の中を橙色の袈裟を着たお坊さんが連なり無言で粛々と歩いていく風景。幻想的で心奪われるものがある。


喜捨のための身繕いをした女性たちが中心となっている。その出で立ちは、共通していて、スカートは”シン”と呼ばれる伝統的な撒きスカートで、肩にはこれも伝統的な模様の織り込まれた布が袈裟懸けにかけられている。次々と持参した低い腰掛けを据え、傍らにお菓子や餅米を蒸し上げた容器を置いて道ばたに腰を下ろし、僧侶の訪問に備えている

[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=_ehfmO6qSJk&feature=youtu.be[/youtube]

ひだり みぎ

ひだり みぎ
鉢の蓋を開け信者に差し出す僧侶たち。ひっきりなしにくるので忙しそう。


皆まだ若い。粗末だがこざっぱりした服を着て、澄みきった表情が印象的で、ひたすらな静寂と神聖な空気に思わずこちらも静かに呼吸をしてしまうほどだった。何というか、ラオスの上座部仏教に倣って生きる人たちは「優越」の感情など抜きにした「慈悲」が当たり前の感覚として心に根付いているのだろう。バイクで農村を走っていても、一見貧しそうな貧しそうな生活をしてそうに見える人たちの表情に「卑屈さ」が表れていないように見える。心が金などの煩悩によって汚されておらず、上座部仏教の教えに倣ってただただ等身大の生活の中で慎ましくも生きている、そういった姿がとても幸せそうに見えるのだ。「最後の桃源郷」なんて表現の意味が分かってきた気がする。

さぁ、托鉢が終わり、またいつも通りゆっくりとしたラオスの一日がはじまる。今日はバイクでパークセーから南に150Km離れたシーパンドーンへと向かう。

【托鉢見学時の注意点】
・敬意を持って静かに!
・列の信仰の妨げにならないように!
・フラッシュをたかないように!
・女性は露出の多い服は着ないように!
・女性は修行僧に触らないように!

ルアンパバーンではマナーのない観光客により神聖な朝の托鉢儀式の正常な信仰が妨げられているとも聞いた。見る人も文明的にルールを守って楽しみましょう。

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