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船行き交う水の都・カントーのカイラン水上マーケットに見るメコンの生活


本日は朝日と共に気持ちいい目覚め。ホテルのレストランでめちゃめちゃ超特濃・超特甘のベトナムコーヒーと、超特硬のパンを使ったバインミー(ベトナム版サンドイッチ)のコンボを苦労の末に食べきり、約束の10分前の06:50にロビーに向かう。広いロビーにはナイスミドルなオヤジが満面の笑顔をたたえて一人ぽつんとたっていた。昨日のクメール美女のオヤジさんのようで、私をピックアップに来たと英語で書かれたメモ用紙を見せられる。尚も不自然なくらいの物凄い笑顔を継続する彼に促されて潮の匂い漂う埠頭へと歩く。


う~ん、この親父、確かに笑った感じの目元が昨日のクメール美女に似てなくもない。


こちらが本日船頭としてお付き合いいただくクメール美女の母と弟。幸せそうな家族である。今日はカントーからソクチャン方面に約7キロ南下したところにあるカイランの水上マーケットを訪問した後、メコンに浮かぶ小島の散歩を楽しんでからマングローブを通ってカントーの街へと戻る計画だ。水上マーケットは早朝6-8時が賑わいのピークとのことなので、ちょうど良いタイミング。昨晩に市場で調達した菅笠を装着して準備万端、オヤジに手を支えられながら小型モーター付きの小舟へと乗り込んで、いざ出発だ。


レッツゴー!ジャパンナンバーワン!というオヤジによる唐突なシャウトが出港の合図となり、「ガガッ、ガガッ、ガガガガガガアアアア」と小型モーターとは思えないけたたましい爆音を轟かせて出発した。ここから船で30分もすればカイランに到着するとのことだ。(隣に停泊していた船のおばさんもオヤジの突然の叫びに驚きを隠せない様子)


朝から殺人的な日差しが照りつけ、くっそ暑いメコンデルタ。昨晩は風が気持ち良く感じたが、今日は何だか熱風ドライヤーの刑を受けているようで肌が痛い。


出発直後、いきなり数隻の小舟が迫ってくる。太陽の恵みと、肥沃な土壌、メコンの水に育てられた色とりどりの野菜や南国のカラフルな果物やらを満載した商船かなと期待したが、流暢な英語でコーラは如何かと聞いてくる。一本20,000ドン。高いかなと思いつつも、船頭の子供とお母さんにそれぞれ一本ずつ買ってあげる。せめて野菜とか果物とか魚とかを積んでいればまだ風情があるものを、ひょろひょろと寄ってくるのは「コーラ~」「ファンタ~」という気が利かない小舟ばかり。

スゲ笠を被った逞しい女性達が山のように積まれた瓜や青菜やカボチャやニョクマムをのっけた舟を巧みに手漕ぎで繰り、船頭たちが「どけどけ~ぃ」と怒鳴りあう。その間を因幡の白兎よろしく、ひょいひょいと対岸から対岸へ舟を足場にして渡っていくジモティー達…勝手ながらこんな賑やかなイメージがあったんだだがなぁ…まぁ実際にカイランに着いてのお楽しみか。

ひだり みぎ
出発して間もなくすると、メコン川の両側にびっしりと建ち並ぶ水上家屋や水上商店が見えてくる。川の水で歯磨きをする兄さんと水を飲む犬。その横で仁王立ちして放尿する半裸のおじさん。女性陣は川岸でお洗濯に食器洗いをし、子供は待っ裸でバシャバシャと水遊びに興じている。メコンで生活する人々だ。


トタンをつぎはぎして造った骨組みに布切れをくくりつけただけの簡易住宅だが、確かに家屋の中にはメコンの民が生活を営んでいて、朝食の為にか何かを燻ったような香ばしい香りと煙が漂っている。


舟のガソリンスタンドが雄大なメコン川のど真ん中にプカプカと浮いていたりするのを見ると、本当に小舟が庶民の足であることを実感する。


こちらは現代に甦った高級客船タイタニック号www川辺に座礁した状態で廃棄されていますwww


こんなペースでメコンの景色を楽しみながら20分くらい経っただろうか。同じ方向を目指す船が一隻、二隻と増え、やがて前方には太陽の照りつける雄大なメコン川の上で大小さまざまな船が行き交う姿が見えてくる。物資を満載した大型商船の間を縦横無尽に走り回る商船やら手漕ぎボートが忙しくしているぞ。どうやらカイランの水上マーケットに到着したようだ。彼らは夜も明けきらない頃からメコン川の支流を果物や野菜を船に満載して下ってきて商いをしている。今日は特にキャベツにカボチャ、バナナ、コ コナッツなどを満載した小舟の姿が目立っている。

ひだり みぎ

ひだり みぎ
凄い。本当に雄大なメコン川が小舟で埋め尽くされている。これだけの小舟の数だ。当然ながら交通事故も発生する。モーターを止め、手漕ぎモードに切り替えていた我々も、カボチャを満載した小舟に衝突した。「ぶつかる!」と思った次の瞬間、「ドンッ」と、腹に響く鈍い衝撃をくらった。
ぶつけられたカボチャの舟に乗っているノン帽をかぶったお姉さんは、びっくりした表情。そして、ぶつけたこちらの船頭のおばちゃんを見て苦笑い。中国だったら、やれ船が破損した、やれ損害を補償しろなど、丁々発止で口ゲンカがはじまること必至。しかし、ここはベトナム南部の長閑な地方都市・カントー。メコンのゆるやかで雄大な流れが、人を穏やかな性質に育むのかもしれない。


うひゃーー、これこれ!いつかテレビ番組で見たような水上マーケットの光景そのものが目の前に広がっているではないか!その規模や商品種類の豊富さ、売り手買い手の活気に圧倒される。陸上の市場と同じように周辺の人々が集い混雑する場所なので、野菜や果物などを扱う大型の卸商船に買い付けの個人ボートが並ぶだけでなく、コンロ付き舟でサービスを展開するフォーの屋台やコーヒースタンド、ガソリンスタンド、ジュースやお菓子を売る雑貨屋などなど、基本的な町の機能はすべて水上で事足りるようになっているから面白い。目玉観光地として整備されたバンコクの水上マーケットとは違い、本当に庶民の庶民による庶民の為のマーケットなのであろう。


小さい船は大型の船のそばに身を寄せ、何やら交渉にあたっている。小さい船の農家の人々が大型の商船に農作物を卸しているようだ。子供の姿が目立つのは、特に大型船で来る商人は家族全員で移動しながら船内で生活をしているかららしい。ここで農民たちから商品を買い取ったメコンの産物を近辺の町々やサイゴンまで運んで売りさばくことで生計を立てているそうだ。


各商船でのお取扱い商品は舟前方に突き出た竿にぶっ挿しています。この無骨な感じがまた味があって宜しいこと。

ひだり みぎ
カイランではこのようなマーケットが正午くらいまで開かれている。今回は時間的な制約があり行けなかったが、カントーから片道2時間弱、カントーの南西17kmのフォンディエンにも水上マーケットが開かれているらしい。メコンデルタ観光の定番どころであるミトーのメコン川クルーズもあれはあれで良いものだが、カントーは規模が違う。ミトーは地理的にもメコンデルタの入口に位置し、実際にはデルタが垣間見える程度のものと改めて思う。カントーはホーチミン市からちょい遠く日帰りは厳しいが、大都会の喧燥から離れ、雄大な川の流れとメコンに生きる人々の豊かな生活を見る為にも少し奥まで足を延ばす価値は十二分にあると思う。

続いてはメコンデルタの小島とマングローブ探索のご紹介。

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