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多民族国家マレーシアの縮図…


クアラルンプール観光初日、KLセントラル駅からLRTと呼ばれる高架鉄道に乗ってチャイナタウンの最寄駅であるパサーセニ駅へ向かう。流石に東南アジア有数の近代都市だけあって市内交通網は整備されており、土地勘の無い旅行者でも比較的容易に観光が楽しめる。

KL Map
KL交通マップ(クリックで拡大)。アンパン線とクラナ・ジャヤ線のRapid KLだけでなく、モノレールや郊外とクアラルンプールを結ぶKTMコミューター、空港と市内を結ぶKLIAトランジット・KLIAエクスプレスが走っている。

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駅や電車内も至って清潔で快適。高架を走る為、クアラルンプールの勇壮な高層ビル群や郊外の家々の甍を望むことができるのが魅力的だ。

パサールスニ駅で下車。近代的なKLセントラル駅から一駅離れただけで雰囲気は一変。アジア臭がプンプンする小汚い一角に辿りついた。
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駅周平には漢字とマレー語、英語の看板が交わり、豆乳屋、ソテー屋台、トロピカルフルーツ屋、マレー語が書かれた中国涼茶堂なども軒を構えている。まさに多民族多文化国家マレーシアの縮図といった地区である。


露店が立ち並ぶプタリン通りを中心に広がるクアラルンプールのチャイナタウン。英国統治時代からの古い町並みが残されていて趣がある。

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駅から離れ、チャイナタウンを歩いていると町並みに溶け込んで突然現れたこの奇妙な建物はスリマハマリアマン寺院。華僑による関帝廟・天后宮ほどではないが、東南アジア諸国には印僑によるマリアマン神を祀る寺院もよく見かける。こちらも南インドのスタイルで作られたヒンズー教寺院で、クアラルンプールで最古且つ最大のヒンドゥー教寺院だそうだ。ヒンドゥー教寺院の斜め前には中国道教寺院が建っていたりして面白い。

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入り口に聳え立つゴプラムの精密な彫刻は色鮮やか。てんこ盛りになったヒンドゥーの神々は目を見張るものがある。こちらの寺院はヒンドゥー教徒以外の参拝も許可しているらしいが、参拝客は入り口左手の靴保管場所に靴を預けなければならない。土足厳禁にするのはなにも寺院が汚れるからということではなく、裸足になることが神への敬意の表現だからだそうだ。中には参拝を終えて戻ったら靴が無くなっていたという被害事例もあるそうなので高価な靴を履いている場合は要注意だが、本場インドでは、新しい靴に履きかえる=乗り物がかわる=祝うべき新たな門出ということで、寺院参拝で靴を盗られる=神の祝福という方程式が成り立っているらしい。かなり強引なプラス思考だ…

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盗まれないよう願って靴を預け、寺院内に一歩足を踏み入れると、独特なヒンドゥ教の空気に圧倒される。ここは「マリアマン」という南インドの女神(地母神)を祀る寺院で、主に南インドのタミル人をはじめとするドラヴィタ系の人々に信仰されているそうで、カラフルな本堂に怪しい音楽が響く中、浅黒い肌の方々が本気の祈りを捧げている。

ひだり みぎ

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ヒンドゥーの神の中でもビッグスリーと言えばシヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマーが真っ先に挙げられるが、ヒンドゥー教には彼ら以外にも無数の神が存在する。その数なんと、無限

kali
中には屍の上で生首を持って踊り狂う残虐そうな輩や…

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South Parkに出てきそうな、ゆるキャラも神様登録されている。こんな愉快なヒンドゥー教の神々の精巧な模型(失敬!)を眺めているだけでも楽しめるスリマハマリアマン寺院はクアラルンプールのおススメスポットの一つである。

続いてスリマハマリアマン寺院から目と鼻の先にある中国道教寺院へGo!
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ヒンドゥ寺院の彫刻細工も存在感抜群だったが、こちらも負けず劣らずの存在感。カラフルなヒンドゥー寺院とは対照的に、ド派手な赤基調の関帝廟です。朱色に映える木彫りの黄金昇り竜もイカしてます。

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廣肇会館と書かれているのは広東省広州市と肇慶市出身者の同郷会館を兼ねているから。海外に出ても血族の“繋がり”を大切にする中国人は世界中にある一定規模以上の関帝廟や天后廟が同郷人の互助組合会館として機能させている。

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中に入るとそこはもう中国そのもの。香港の関帝廟同様、とぐろを巻いた線香が天井からぶら下がっている。灰が上からボロボロ落ちてくるので、真下を歩くときには注意が必要だ。

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ご本尊には関羽が鎮座している。関帝とは、かの有名な三国志の英傑の一人の関羽のことを指す。関羽の武勇は「萬人之敵(関羽一騎で一万人の敵の戦力に値する)」とも賞賛され、死後は宋朝によって軍神の一人となった。そんな豪傑が何故こんなところに祀られているのか?関羽は国家公認の「神」であると同時に、民間大衆からも「商売の神」として熱烈に信仰されているからなのである。生前は主君である劉備に忠節を尽くし、義理・人情の鑑ともいわれる関羽さんは非常にストイックで、金品女色などの誘惑にも負けず、どんな局面に於いても義を貫いたとされている。義、つまり約束を守る、ということは、信用を第一とする商売にも必須要素であることから、忠義を尽くして信用を勝ち取った関羽が商売繁盛の神として祀られることになったそうだ。

関帝廟ですっかり中国気分を満喫し、いよいよチャイナタウンの中心部へと向かう。

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