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占いのメッカ・黄大仙


香港人は風水占いが大好きだ。 普段はおとなしい社員がオフィスの細かな家具配置なども風水に基づくよう小言を挟んできたりする。『ちょっとこの会議室の椅子の配置が悪いので、運が上向きません。』何かに取りつかれたかのように次々とオフィス家具の配置にダメ出しをしたりする。彼女の発言の根拠は全て本で自己学習した風水だ。香港も負けず劣らずの風水崇拝文化が蔓延っており、建物建築の際には位置決めから建築物デザインまで風水が参考にされている。

そんな香港人にもっとも厚く信仰されているのが黄大仙という道教寺院。黄大仙廟は『有求必応(求めれば、その願いは必ず叶う』と自ら謳い、廟内は平日から老若男女で溢れ、毎日が初詣のような活況を呈している。需要有れば商売有り、これだけ人の来る黄大仙には180人もの占い師が拠点を構え、(願いを)求めれば必ず叶うと言われているだけあって、皆さま血管が浮き出るくらいまで物凄い本気の祈りを披露していました。

場所はMRT観塘線の黄大仙駅B2出口を出たすぐ目の前。市内からのアクセスも抜群で、今日は隙間時間に開運祈願すべく、ちょちょいと行って参りました。最近は人生について迷うことも多く出てきているので…(苦笑)

駅を出ると早速目に入る立派な門構え。門に描かれている通り、正式名称は赤松黃大仙祠。道教、仏教、儒教の習合寺院。中国建築独特の朱色の円柱をもつ壮大な姿が印象的だ。創始である黄大仙さんは19世紀後半に広東省で疫病が広まり、黄大仙が砂を万病に効く薬に変えることで奇跡的に病人を治癒したことから始まり、今でも病気平癒祈願や占いの為の参拝客が毎年300万人も訪れる。

ひだり みぎ
しつこく追いすがる物乞いの方々の追撃を何とか振り切りつつ前へ進むと、金ぴかの風水グッズの出店に突き当り、今度は線香売りのオバチャンの猛襲に晒される。日本の線香の五倍くらいの長さの巨大線香を見せびらかし、やれ『こっちのを買え』『あっちのを買え』と、今にもこの場で火をつけそうな勢いと大声で購入を迫ってくる。逞しいのは良く分かるが、あぁ疲れる。ここではお守りグッズの他、参拝用の線香やお供えものなどの『御参拝セット』が売られています。店中がまぶしい程に道教カラーの赤金赤金赤金で埋めつくされて、何とも御利益がありそうだ。

ひだり みぎ
エコの観点などから線香の大量持ち込みは奨励されていないようで、線香は3箇所各3本、各位合計9本までの持ち込みにして下さいとの注意事項が掲げられている。1箇所につき3本と言うのは『天・地・人』を表す良い数字でもあるそうだ。どれかが欠けてもダメ、多すぎてもダメ。3本がジャストです。

続いて、境内の山門をくぐる。

『嗇色園』の『嗇』とは、物を大切に、慎ましやかにとの意味で、『色』とは人間の欲の意味を表します。因みにカラオケで習った言葉ですが、『色』には助平という意味もあるらしく、『色鬼』とはクソエロ!という軽蔑用語だそうです。決して色っぽいという褒め言葉ではないので勘違いしないよう注意が必要。話は逸れましたが『嗇色園』 は雑念や煩悩を抑え、悟りを開くまで修練するストイック道場のことだそうです。


門の両脇には風水グッズの一つでもある麒麟像が鎮座。全身にウロコがあり、馬のようなヒヅメとチャーミングなお鼻を持った伝説の霊獣で、王が素晴らしい政治を行った際に出現して祝福すると言われています。 是非、安部政権に期待したいものだ。


『嗇色園』の牌坊の下をくぐって人波に沿って歩くと、厳めしい斬りつけ魔に遭遇。道教だけに道!!という文字を背景にお怒りになる師。いきなり気合を注入されます。

ひだり みぎ
広場では三国志風の気味の悪い十二支像が睨みを利かし、後ろには幾棟もの超高層マンションがニョキニョキと天に突き出している。何とも非日常的な光景だ。

ひだり みぎ
広場から階段を登った先には本堂がある。赤提灯黄提灯が華やかに垂れ下がり、神秘的な印象を醸し出す。本堂前は人でごったがえし、線香の煙が充満してちょっと咳き込むぐらいだ。隙間時間にスーツで参拝しまったことを激しく後悔。こりゃあ頑固な臭いが残るぞ~~(涙)


黄大仙寺院本殿の屋根は道教独特の黄金色に色付けられていて、赤く太い円柱で支えられた広い空間の内部に詳細彫刻の仏像が祀られている。

ひだり みぎ
本殿前には老いも若きも男も女も皆必死の形相で何かに取りつかれたように祈っている。そして時折何かを両手で掲げてシコシコと高速で上下に動かしている。

良く目で追っていると、その正体はこれ!

皆さんこの筮竹入りの筒を上下に激しくシェイクしています。


本堂に向かって左手にある小さなオフィスでこの筒と、番号を書くメモ用紙とペンをお借りし、本堂正面のお祈りの場へ向かう。解説によると、筒の中の筮竹は1~100までの番号がふられていて、占い事を念じながら筒を上下に振り、飛び出てきた筮竹の番号によって、自分の運勢が決まるという占いらしい。だから皆さん竹の筒をシコシコとしていたのか!

自分も見よう見真似でやってみる。占い事は頭で念じるだけで良いのかと思うが、隣のオバチャンが大声で自分の願い事を発表してくれているので、中々集中できない。地ベタに敷いた新聞紙の上には果物やら菓子折りやら豪勢なチキンやらの各種お供え物を丁寧にセッティングし、必死の形相で血管浮かべながらお祈りしている。広東語の為に内容を理解できないのが残念だが、きっと物凄い願をかけているに違いない。そんなオバサンの横で自分も照れくささと恥ずかしさと戦いながら跪いて竹筒をシェイクしていみるも、力の入れ加減が難しく、一度に大量の竹棒が出てきたりする。悪戦苦闘の末、漸く一本だけを飛び出させることに成功。出てきた竹棒の番号をメモり、大雄賽殿の前を通り抜け、180人の占い師が待機する占いの館へGo。


占い横町という表現がぴったりで、通りにビッシリと占いブースが並んでいる。これだけ多くの占い師が今や今かと客の到来を待っているが、香港人は解説書を買って自分で結果を解釈しているので、殆どの占い師さん達は失業状態。彼らに数字の番号と願いごとを伝え、占い結果を説明してもらうか、ジモティーの様に解説書を買って自分で解釈するのどちらかで自分の運命を知ることになります。

私は面倒だったので入口付近のブースでオミクジの結果が書かれた紙を貰い、筆談で解説してもらった。20HK$。漢字だから何とかなるかと思いきや、漢詩のような複雑な内容のようで、全くもって理解できず。占い師と全然意思疎通できぬまま、何だか既に占い解説は終わったようで、熱心に開運グッズを勧められ始めたので、多謝多謝と言って固い握手を交わして退散。帰って漢字を繋ぎ合わせてグーグル翻訳かけた結果…

『狭い車線花ライニングシュー、青ローブとその絹の服を変更する; 街は熱心良い評判雁塔トピック紛れ罪です』。。。日本語ができる占い師もいるようなので、ちょっと時間かけて探してみれば良かったかもしれない。

気を取り直して線香だけあげて夜の接待に向かうとする。
ひだり みぎ
『点香区』にいる高橋克美さん似の召使いが跪いて差し出すロウソクで線香に火を点ける。そういや去年行った世界初の寺院型テーマパーク・万佛寺でも高橋克美さん似の僧侶像を見かけたが、香港では高橋さん顔が人気なのだろうか。


こっちでも皆さん本気のお祈りをしている。首を上下させ、今にも泣きださんばかりの表情をしているのを見ると、軽い気持ちで線香をあげる自分に罪悪感を感じる。でももう高橋克美さんの所で火を点けちゃったし…

何だか凄い本気でお祈りをしているローカルの方々だらけだったので、場違い感を覚えてしまいましたが、それはそれで素の香港が見れた気がして良かったのかもしれません。


開放時間:07:00-17:30
最寄駅:MTR観塘線 黄大仙(Wong Tai Sin)駅B2出口

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