サイゴンに響く鐘の音・聖マリア教会

市内中心地区を歩いていると精巧に積み上げられた赤煉瓦と高さ40メートルの二つの尖塔が印象的な建物に目を奪われる。ホーチミン市の定番観光スポットの一つとして挙げられる聖マリア教会(サイゴン大聖堂)だ。19世紀のフランス統治時代に建材をわざわざフランスから取り寄せて建造された本格的ネオゴシック様式の教会で、並々ならぬ“ヨーロッパ臭”を醸し出している。


建物手前の広場には名前の由来ともなっている聖母マリア像が立っていて、記念撮影をする人々で埋め尽くされています。それにしても主建材である赤レンガが南国の青空に良く映えていて、見ていて清々しい。


建物の後ろ側も凝った造り。ここら一帯は街の中心地ということもあり、交通量が多い多い!雪崩れ込んでくる二輪四輪の波を掻き分けての道路横断は多少の慣れと勇気が必要です。

ひだり みぎ
近づいてみると改めて良く分かる精巧な造り。ここまで上品な赤レンガ建築は余りお目にかからない。ちょっと建物にもたれようなら音を立てて倒壊しそうで怖い。

08:00~10:30と15:00~16:00の間は内部見学も可能で、日曜日にはミサも行われるそうです。キリスト教徒はベトナム全人口の7%前後とのことなので、40~50万人はいるんですね。

中は外の騒音からも遮断され、教会独特の厳粛な雰囲気が漂う。奥行き100メートルはあろうかという広々とした設計で、丸アーチ状の天井が広壮さを一層際立たせます。

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壁には英語・フランス語・ベトナム語・中国語で『感謝』といったような文字が書かれた古い石板が嵌められています。石板の劣化度合いに教会の歴史を感じます。因みに、ベトナムへのキリスト教伝来は1533年で、『以後よく栄える(1549年)』の日本への伝来より16年も前だそうです。

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幻想的で美しいステンドグラスには使徒信条が表現されています。残念ながら当時の物はベトナム戦争中に破損した為、現在飾られているのは全て復元されたものだそうです。

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ミニチュア像はなんだか水上人形劇に出てきそうなくらいコミカルな出来映えで、仰ぎ見ると今にもカクカク動きそうで怖い。


ネオン管による装飾は教会の雰囲気にマッチしないような…

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大聖堂には不相応な申し訳程度の小さなものですが、告解スペースもあります。英語とベトナム語OKと書かれていましたが、薄い板で仕切られただけなので、話す内容が外に駄駄漏れしてしまいそうです。

しつこいバイクタクシーの営業員や大声を発てる中国人観光客、けたたましいバイクの騒音から遮断された聖なる空間。ホーチミンの喧騒に疲れた時には是非お寄りください。コミカルなキリスト像達も快くお迎えしてくれることでしょう。

●聖マリア教会(サイゴン大聖堂)
【地図】

・ドンコイ通りの最北端。近くには統一会堂やサイゴン中央郵便局など見どころが集中しているので、観光には非常に便利な位置にあります。

【見学時間】
・平日:08:00~10:30/ 15:00~16:00
・日曜日はミサが行われます。

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