お茶文化館・孫中山記念館

ホテルのチェックインを済ませ、リスボアホテルから9番の路線バスでお茶文化館・孫中山記念館に向かいます。

孫中山とは辛亥革命のリーダーで、中国革命の父と呼ばれる孫文さんのことです。中華圏では孫中山の名の方が定着しています。他にも名前があり、日本亡命時には中山樵と名乗っていたと言われています。彼は1892年に今の香港大学医学部にあたる香港西医書院を卒業してからここマカオで病院と薬局を開業しました。薬局は革命の同志との語らいの場ともなったそうです。

●お茶文化館
先ずはお茶文化館。無料で一般市民に開放されています。
・開放時間:09:00~19:00
・入場料:無料

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蘆廉若公園駅で下車、そこから徒歩1分です。外観は伝統的なポルトガル風な建物ですが、インテリアは中国風。中洋折衷建築、まさに中華文化と洋風文化が混じり合うマカオらしい会館です。

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1Fには様々な茶器が展示されています。何でも鑑定団に出したらどれくらいの値がつくんでしょうか。

ひだり みぎ
マカオは17世紀から中国産の茶葉を輸出する拠点として栄えており、輸出用の茶葉を包む中国産ライスペーパーペインティングもヨーロッパで人気を博した。中国茶は世界各地へと伝播した為、世界各国の『茶』という単語は、中国語の発音に起因します。(これに関してはマカオ博物館にて実際に各国のお茶という単語の発音を聞くことができます。)

広東語のお茶の発音=『Cha』⇒日本語の『オチャ』・ヒンドゥー語、ロシア語の『チャイ』・アラビア語の『チャーイ』等。

福建語のお茶の発音=『Tay』⇒英語の『ティー』・オランダ語、フランス語の『テ』・、ドイツ語の『テー』等。

そう、世界のお茶文化は中国茶が発祥で、この中国茶文化を世界に広めるキッカケをつくったのがマカオなのです。

2Fは19世紀の茶藝館を再現した造りとなっている。
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この会館、残念ながらあまり見どころは少なく、20分程度で次の目的地・孫中山記念館に向かうことになった。お茶文化館から孫中山記念館までは歩いて3分。

≪評価(星5点満点)≫
・内容充実度:☆
・タメになる度:☆☆
・優先訪問度:☆

冷房が効いてて涼むのには良いですが、特別なお茶マニアの方以外には足尖して訪問すべき場所ではないかと思います。

●孫中山記念館
・開放時間: 10:00~17:00
・入場料:無料

ひだり みぎ

孫中山記念館は地元民からは国父記念館と呼ばれているようです。孫文は辛亥革命を指導する前に医師としてマカオに滞在していました。この建物は当時、孫文さんの兄家族が住んでいた故居で、現在は記念館として一般開放されています。

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孫文像。「天下為公」とは、中国の古典『礼記』に出てくる言葉で、『天下(国家)は君主のものではなく、公の為のものだ』という意であり(読んで字の如くですね)、孫文は中華民族への、ひいては人類への訓語としてこの言葉を使っている。現代では我が国の麻生太郎氏もこの言葉を座右の銘としているそうだ。

左右に並ぶのはもちろん中華民国(台湾)の国旗である。国旗の青と赤と白の三色は孫文の思想である三民主義(民族主義・民権主義・民生主義)を表しています。

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ひだり みぎ
孫文に縁のある写真や資料が各部屋に飾られています。

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1924年6月16日、 中国共産党とソ連の援助によって孫文が創立した軍事政治学校の開学式典の一枚。元は孫文が革命軍の重責を担う人材を養成する為に設立したこの学校、現在は中華民国陸軍の教育機関となっている。

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1911年、中国に戻る道中、香港にて同志との一枚。歴史を感じます。この年10月に辛亥革命が勃発することとなります。

≪評価(星5点満点)≫
・内容充実度:☆☆
・タメになる度:☆☆
・優先訪問度:☆☆

教科書に載っていない史実の裏側的なことを学びたかったが、展示品の点数も多くはなく、あっという間に見終わってしまった。本物の孫文ファンの方はマカオから2時間の中国中山市に彼の生まれ故郷があるので、そちらへの訪問をおススメする。

あと、無料で入れてもらって恐縮だが、灼熱の天気の中、冷房が効いていないのも非常に堪えました。

次はギアの砲台を目指し、澳門一の高台である東望洋山まで徒歩で移動します。

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