マカオで学ぶキリスト教 仁慈堂博物館と天主教芸術博物館

マカオって、かつてキリスト教布教活動の中心拠点だったこともあってキリスト教関連の記念館やら博物館が多いんですよね。自分自身はキリスト教徒ではないですが、せっかくなんでキリスト教にまつわる博物館を巡ってみることにしました。

仁慈堂博物館

先ずはセナド広場のすぐ横にあるコロニアル風の建物2階にあるこじんまりとした仁慈堂博物館へ。名前からしていかにもですよね。英語だともっといかにもで、Macau Holy House of Mercy Museum。ホーリーハウスの慈悲博物館。
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1569年にドンベルキオール・カーネイロ氏によって建てられた慈善福祉施設の2階を使って運営されているキリスト教がモチーフの博物館だそうです。確かにホーリー感ある建物です。

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正面口ではなく、横の小道に面したドアが入口。建物の規模にしてはえらい地味なエントランス。建物正面口はなんかの役所につながっていて、間違えて入ったらスーツを着用したビジネスマン風の方たちに冷たい目を浴びせられてしまいました。

ドアを開けるとカーネイロ主教の像がお出迎えしてくれます。
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初代マカオ司教でもあり、マカオ発展の立役者だそうです。

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館内ではこれでもか!ってくらいにジーザスが全面に押し出されています。

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スカートを捲って挑発している?

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右上のフィギュアは何か違う気がする。

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会議室の中央にはカーネイロ氏の巨大肖像画と頭蓋骨!!!こんなところで故人の頭蓋骨を拝むことになるとは…何かが吹っ飛んでます、この博物館。

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壁には歴代の司祭の方々の肖像画やら遺影(!?)やらが並んでいて、正直ホーンテッドマンションのような雰囲気で、ゆっくりと時間をかけてみて回りたいような博物館ではありません…

会議室の横からはバルコニーに出られます。
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オシャレ!

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バルコニーからはセナド広場が見下ろせて、一服するには丁度良いです。

う~ん、この博物館、バルコニーからの景色が一番楽しめたかな…

仁慈堂博物館
住所: 中国マカオ仁慈堂右巷2号
電話: 853-28562708
時間: 10:00~13:00・14:00~17:30
料金: MOP 5.0

天主教芸術博物館

続いて、聖ポール天主堂跡裏にある天主教芸術博物館に向かいます。こちらはキリスト教美術の宝庫で、かつてペンニャ教会、聖ローレンス教会、聖ドミニコ教会、聖ヨセフ聖堂などに納められていた16~19世紀の美術品や、羅針盤座・聖骨箱聖杯・舟形香入れ・丸皿などの礼拝式用の銀製容器のコレクションが展示されています。

こちらが有名な聖パウロ天主堂跡。
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1582年にキリスト教普及活動の拠点として建てられたが、相次ぐ火災被害で大部分を焼失。その度に立て直しが図られたが、1835年の台風⇒火災被害に止めをさされ、現在はファサードのみが保存されているといういわくつきの建物です。

ファサード自体は建築当初、16世紀後半に建てられ、キリシタン禁令後に祖国日本を捨ててマカオまで宗教亡命(?)してきた日本人と現地の職人によって1620年代に複雑な彫刻作業がなされた。

聖ポール天主堂跡のファサードを抜け、更に直進して地下へとおります。
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天主教芸術博物館、別名を宝物室というみたいです。
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確かに宗教的にも歴史的にも価値の高い宗教美術の最高傑作品が展示されています。
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『動物に説教する聖フランシスコ』17世紀末の油絵作品。鳥に対してもアツくなる聖フランシスコ氏。何に対して説教をしているのか気になるところです。

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『清貧を受け入れ両親からの富を拒む聖フランシスコ』こちらも17世紀末の油絵作品。富に見向きもしない潔い聖フランシスコ氏に対し、皆さん『Why!?』と驚きを隠しきれません。

ひだり みぎ

博物館の反対側の部屋は地下納骨堂となっています。
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地下納骨堂は、1835年の大火災で崩壊した教会の旧跡地に建っていて、側壁のガラス製の聖遺物箱にはキリスト教の弾圧から逃れてきた日本人やベトナム人殉教者たちの遺骨が安置されています。

天主教芸術博物館
住所: 聖ポール天主堂跡
電話: 853-28562708
時間: 09:00~18:00
料金: 無料

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